米Acacia社、Cisco社を反訴=26億ドル超の合併座礁で

光通信機器メーカーの米Acacia Communicationsは、Cisco社による26億ドル(約2700億円)での合併をめぐる争いで、Cisco社を反訴した。
Cisco社は当初、2019年7月に同社を買収する計画を発表しており、その時点では買収手続きは年内に完了すると予想していた。しかし、中国政府の国家市場監督管理総局(SAMR)が買収の承認を拒否したことで、取引は行き詰まった。
1月第2週末、Acacia社は中国が1月8日までに買収を承認しなかったことから買収を中止したと発表した。しかしCisco社は1月7日に中国の承認を得たと述べ、Acacia社に対して買収手続きの完了を求める訴訟を起こしている。Acacia社は米国時間1月11日、デラウェア州衡平法裁判所にCisco社に対する回答と反訴を提出した。Acacia社の主張によると、SAMRの従業員から1月7日に送られてきたメールには、Cisco社の提出物が「買収に関連した競争上の懸念を解決するのに十分である」とあるが、これは規制当局の承認を意味するものではないとしている。
11日、Acacia社CEOのMurugesan Shanmugaraj氏は投資家向け説明会で、「AcaciaはCiscoの主張に対して強く弁護していく意向です」と述べた。「また本日、当該訴訟について反訴を提起し、Acaciaによる合併契約の終了はまったく正当であると主張しました」
Cisco社はAcacia社の反訴について、本記事執筆時点までコメントを避けている(訳注:原文記事公開は1月12日)。
Cisco社の5G戦略におけるAcacia社合併の大きな役割
もしデラウェア州の裁判所がAcacia社に味方し、合併中止を認めれば、Cisco社の5G戦略全体にとって大きな打撃となる。
Acacia社はCisco社の既存のサプライヤであり、Webスケール企業、サービスプロバイダ、データセンター事業者向けに高速コヒーレント光相互接続製品を製造している。Cisco社はすでに一部の光システムや光ルータで同社の技術を利用しているが、今回の買収が実現すれば、Acacia社の技術と光学機器の売上が社内にもたらされることになる。
Cisco社で光システム・光学グループのSVP兼GMを務めるBill Gartner氏は、2019年7月のSDxCentralのインタビューで、「Acaciaがコヒーレント技術で参入している市場は数十億ドル(数千億円)規模の市場です」と話している。「当社はその市場では比較的小さなプレーヤーですが、合併により光システムのビジネス機会を拡大できると考えています」
Cisco社は、2019年12月に開催した「Internet for the Future(未来のインターネット)」という大胆な名前のイベントで、光学技術、特にAcacia社がサービスプロバイダ戦略で担う重要な役割について詳細を明らかにした。イベントの席上、Cisco社CEOのChuck Robbins氏は、サービスプロバイダとその5G展開をターゲットにした3つの戦略を発表している。光学技術は第3の柱だ。
SDxCentralによる同月の別のインタビューで、Cisco社でサービスプロバイダネットワーキング事業のSVPを務めるJonathan Davidson氏は、通信事業者各社は5Gトラフィックを運ぶためにバックホールインフラを新たに構築する必要があると話している。Cisco社はAcacia社の技術を含め、ルータと光学機器を武器にその分野をターゲットにしているという。

Jessica is Managing Editor at SDxCentral covering security technology, trends, and threats. She has worked as an editor and reporter for more than 15 years at a number of B2B publications including Silicon Valley Business Journal, Environment + Energy Leader, and Solar Novus Today. Jessica can be reached at jhardcastle@sdxcentral.com or @JessicaHrdcstle.

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