Arctic Wolfの最近の報告書によると、AIがサイバーセキュリティの意思決定に重要な役割を果たすと予測している。この研究は、世界中の約2,000人のIT担当者とセキュリティリーダーを対象に調査し、回答者の99%が、今後1年間でAIがサイバーセキュリティの購入や更新に影響を与えると見込んでいることを明らかにした。

セキュリティチームは、多様なツールによって生成された多数のアラートに直面しており、効果的な対応が困難になっている。その結果、組織はAIを補助的なツールとしてだけでなく、セキュリティオペレーション(SecOps)における重要なパートナーとして採用するケースが増加している。AIの導入は、高度な脅威検出を支援し、日常業務の自動化やアラートノイズのフィルタリングによって人間のアナリストをサポートする。

報告書の重要な結果として、73%の組織がすでにセキュリティフレームワークにAIを組み込んでいることが示された。地域とセクター別の傾向では、米国と金融サービスが82%で採用率のトップを占めている。一方で、北欧地域や公益事業では59%と慎重な姿勢が見られる。

AI活用の利点はあるが、人間の監視は依然として重要だ。回答者の3分の2以上がAIには人間の関与が相当必要であると指摘しており、52%がAI技術をより適切に管理するためにチームのスキルアップを計画している。データプライバシーや統合コストに関する懸念が残っており、それぞれ33%と30%の回答者がAI採用の障壁として挙げている。

Arctic Wolfのテクノロジーおよびサービス担当社長であるDan Schiappa氏は、人間の専門知識とAIの統合の重要性について言及し、この連携がサイバーセキュリティ戦略の効果を高めると述べている。この報告書の知見は、組織が運用ニーズに合わせてAIの能力に適切に投資判断を下すためのガイドとなることを目的としている。

Arctic Wolf report finds nearly three-quarters of organizations have already introduced AI into their cybersecurity posture