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文:StringerAI

米ChemTreat、D2C冷却のための統合水処理ソリューション「CTSolutions D2C」を発表

米ChemTreat、D2C冷却のための統合水処理ソリューション「CTSolutions D2C」を発表

データセンターの水冷システムのための新たな統合水処理プラットフォームが登場した。システムの万全な備えを維持することができ、次世代インフラのリスクに対応するとともに、信頼性や効率性を向上させるソリューションとなっている。

環境ソリューション大手Veralto(ヴェラルト)グループの企業で工業用水処理ソリューションを提供するChemTreat(ケムトリート)が8月6日、「CTSolutions D2C」の提供を発表した。高密度のデータセンターで使用されるD2C(ダイレクト・ツー・チップ)液冷システムのための水処理・監視プログラムだ。

このところはAIやHPC(高性能計算)の需要がとりわけ増大し、世界中でデータセンターの開発が進められている。高度化によって流体の信頼性、流体管理を確保したいという需要が高まり、これに対応できる冷却システムが必要とされている状況だ。同ソリューションはこうした進展に歩みを合わせて発表された。

ChemTreatによれば、D2C冷却は熱性能やラック密度を落とさずにインフラを進化させていくのに不可欠な技術だ。CTSolutions D2Cは水処理技術とサービス、監視、自動化を統合提供するもので、これによってデータセンターの効率的かつ信頼性の高い運用を支えていくとしている。

「今回のリリースは、常に万全な備えを講じてリスクを大幅に軽減していただくことを目的としたものです」。商業・公共施設部門の責任者を務めるJacob Paugh(ジェイコブ・ポー)氏が述べている。D2Cの運用では継続的な監視を行い、システムを清浄に保つことが重要だと語った。

D2C冷却は従来のシステムとは異なり、閉ループで循環するシステムのため、冷却水の化学特性や粒子の混入については精密な管理を行い、汚れや腐食といった問題を避けることが必要になる。こうした問題が起これば、パフォーマンスの低下やメンテナンスの増加につながる可能性があるためだ。

CTSolutions D2Cでは、熱伝達効率を向上させる先進的な冷却剤技術と、D2C用途専用の殺生物剤を使用する。監視プラットフォームの「CTVista+」が含まれており、流体の化学的特性とシステムのパフォーマンスを詳しく把握することが可能だ。

同プログラムはデータセンターの新設と非常に大規模な拡張プロジェクトの両方に対応可能となっている。また、運用の成功を目指して冷却システムの設計調整にも参加する。導入前にサービスチームが設計エンジニアに協力し、システムの完全性を確保しているという。

ChemTreatは持続可能性を中心に取り組みを進めており、2024年は85億ガロン以上もの水を節約している。

「当社のCTSolutions D2Cパッケージでは、製品を提供するだけにとどまらず、協働を行います」と氏。製品と専門技術を統合提供することで、データセンターの効率的な運用を支えていくと強調した。

ChemTreat launches CTSolutions® D2C for direct-to-chip cooling systems

StringerAI
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StringerAIは、DecisionInsightsリサーチエンジン上に構築された、AIを活用した独自プラットフォームです。専用プラットフォームと独自のアルゴリズムが、企業の購買担当者が積極的に調査している内容を理解し、IT製品関連企業の発表内容や専門家の洞察を配信します。最新かつ信頼性と関連性の高い意思決定に役立つ様々な視点を、購買担当者に提供します。

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