セキュリティ
文:StringerAI

個人データの削除依頼が急増=企業のコンプライアンス費用も増加、DataGrailが主に米国企業を調査

個人データの削除依頼が急増=企業のコンプライアンス費用も増加、DataGrailが主に米国企業を調査

データプライバシーソリューションを提供するDataGrail(データグレイル)が6月30日、「データプライバシーの動向調査レポート(2025年版)」を発表した。個人データの削除依頼件数が82%増加したという数字が報告されており、消費者が自分のデータの主導権を持つようになってきたことがわかる。企業側のコンプライアンス管理のコストについても、とりわけ「データ主体からの要求(DSR)」への対応にかかる費用が増加した。推定費用は前年比で43%増加し、ウェブサイトのユニークビジター数500万人あたり年間約126万ドルに達している。

「Do Not Sell(個人情報の販売拒否)」に対応するよう企業に求める圧力も強まっている。申請件数は前年比で37%増加した。カリフォルニア州プライバシー保護局(CPPA)がコンプライアンス監視を強化した件では、このほかにもプライバシー管理のコスト面、運用面にさまざまな影響が及んだ。2024年はいくつかの州が新たにプライバシー法を制定し、同法を施行している州から寄せられたDSRが前年比で229%増加、全体の41%を占めた。

DataGrailの共同創設者でCEOを務めるDaniel Barber(ダニエル・バーバー)氏は次のように述べている。「2025年版のレポートは、消費者が自身のデータプライバシー権の主導権を取り、積極的にこれを行使してデータ削除を要求していることが明確にわかる結果となりました」。同レポートの結果を受けて、調査会社IDCも見解を述べている。データプライバシーについては大きな変化が起きており、企業が罰金や訴訟のリスクを避けたければ、この領域の管理に優先的に取り組まなくてはならなくなっていると強調した。

さらに、今回の調査では、69%の企業が消費者のオプトアウトを無視してトラッキングクッキーを使用していることも明らかになった。こうした企業は法的リスクに直面していることになる。プライバシーに関する消費者の要求が高まる中、関連する依頼の件数はデータブローカーに寄せられたものが最多となった。データセキュリティに関する規制の圧力、消費者の懸念の高まりを受けた結果となっている。

DataGrail reports surge in data deletion requests, increasing compliance costs for businesses

StringerAI
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StringerAIは、DecisionInsightsリサーチエンジン上に構築された、AIを活用した独自プラットフォームです。専用プラットフォームと独自のアルゴリズムが、企業の購買担当者が積極的に調査している内容を理解し、IT製品関連企業の発表内容や専門家の洞察を配信します。最新かつ信頼性と関連性の高い意思決定に役立つ様々な視点を、購買担当者に提供します。

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