Mirantisは、オランダに拠点を置くクラウドサービスプロバイダーのNebulが、オンデマンドの人工知能（AI）推論ワークロードをサポートするために、オープンソースのk0rdentを実装したことを発表した。この取り組みは、NVIDIAの技術を活用して、インフラストラクチャの統合を強化し運用を効率化すると同時に、プライバシーとコンプライアンスを優先している。

Nebulは、ヨーロッパ全体でプライバシーと主権を重視し、高性能コンピューティング（HPC）、AI、機械学習に関する能力が評価されている。NVIDIAのパートナー企業である同社は、NVIDIA GPUオペレーターとGcore Everywhere Inferenceと統合されたKubernetesネイティブのマルチクラスター管理にk0rdentを活用している。

このインフラは、需要に効果的に対応するための、自動化されたリソースプロビジョニング機能を備えており、低遅延かつ高性能なAI推論を可能にする。Mirantisの共同創設者兼CEOであるAlex Freedland（アレックス・フリードランド）氏は、「私たちは、オープンソースがAIを支えるインフラを実現するための手段だと信じています」と述べた。また、大規模かつ信頼性の高いAIワークロードの提供に関する課題に取り組むうえで、Nebulの可能性について指摘した。

NebulのCEOであるArnold Juffer（アーノルド・ユッファー）氏は、企業向けの推論サービス（Inference-as-a-Service）の提供を加速するためさまざまなインフラの統一と、オープンソースソリューションの採用を伴う運用の移行を強調した。この移行により、クライアントは訓練されたAIモデルを安全かつ規制に準拠した形で展開することが可能になる。

GcoreのプロダクトディレクターであるSeva Vayner（セヴァ・ヴァイナー）氏は、「大規模なAI推論の成功には、顧客のニーズに適応しつつ、最適なパフォーマンスとコスト効率を確保するインフラが必要だ」と述べた。

MirantisとGcoreは、今年初めにAIインフラソリューションに関する協業契約を発表した。ロンドンで開催されるKubeConの来場者は、Mirantisのブースでk0rdentのデモとその機能を確認できる。

Nebul Deploys Open Source k0rdent for AI Workloads