Open Compute Project (OCP) APACサミットが8月5日に台北で開催され、アジア太平洋地域のAIインフラへの関与が高まっていることが強調された。OCP財団のリーダーと台湾のテクノロジー業界の代表者たちは、地域がデータセンター技術にどのように貢献しているか、そしてそれが将来の発展に与える戦略的な意味について議論した。

OCP財団のチーフイノベーションオフィサーであるCliff Grossner氏は、APACの法人会員数が記録的な水準に達し、30％のメンバーがこの地域を占めることを指摘した。APACがOCP認定データセンターにおいて重要な役割を果たしており、こうした施設の約40％を占めていると述べた。

さらに同氏は、過去1年間でAPACの法人会員がOCPプロジェクトの20%に貢献していることを挙げ、地域の技術的リーダーシップを強調した。IDCは、OCP関連の支出1900億ドルのうち36％がアジア太平洋市場からのものであると見積もっている。

発表の中で、DIGITIMESの会長兼CEOであるColley Hwang氏は、グローバルな技術製造において台湾が重要な位置を占めることを強調した。台湾が技術分野の要石であり、サプライチェーンに大きく貢献していると説明した。台湾が米国のサーバー輸入の26％、中国の40％を占めていると述べ、組み立てが他国で行われている場合でも製造の影響力を強調した。

世界のAIチップの90％以上を生産しており、TSMCのチップ生産における優位性は、AIインフラにおける台湾の役割をさらに強化する。台湾の独自の経済構造を明らかにし、製造業が38％を占めるのに対し、米国は10％にとどまっていると指摘した。

同氏は、ハードウェアを超えて、台湾の設計と統合の強みを指摘し、人口規模を考慮に入れるとその設計能力が韓国を上回ると主張した。1兆ドル以上の価値のある半導体市場への多大な影響を予測し、台湾の重要な役割を強調した。

Hwang氏は、台湾が専門的な製造と長期的な投資戦略によって成長の10年に入ると予測している。世界の関係者に台湾とのより緊密な関与を呼びかけ、現地企業がインフラへの再投資に取り組んでいることを指摘した。

本サミットでは、アジアがAIインフラに与える影響が拡大する準備が整っていることを強調し、今後のOCPグローバルサミットでのさらなる議論が予定されている。この取り組みは、将来のAIイノベーションに関する情報を提供し、技術業界全体での協力を促進することを目的としている。

OCP APAC Summit focuses on Asia-Pacific’s AI infrastructure development