Oracleは2026年度第3四半期に、AMD Instinct MI450シリーズGPUを5万基搭載した一般公開型の人工知能（AI）スーパークラスターを導入する予定である。この取り組みにより、Oracleはこの規模のシステムを展開する初のハイパースケーラーとなる。

Oracle AI Worldにおいて、OracleとAMDはAI機能を強化するための協業拡大を発表した。Oracle Cloud Infrastructure（OCI）がスーパークラスターのローンチパートナーとなり、急増するAI処理能力への需要に応える構えである。

このスーパークラスターは、既存のAIクラスターが抱える性能・規模の限界を解消するために設計されており、顧客は大規模なAIトレーニングや推論に向けて、柔軟かつスケーラブルなコンピューティングソリューションを利用できるようになる。AMDの「Helios」ラックデザインが基盤となり、次世代EPYC CPUおよび先進的なネットワーク技術が統合される。

Oracle Cloud InfrastructureのエグゼクティブバイスプレジデントのMahesh Thiagarajan（マヘシュ・ティアガラジャン）氏は、「当社の顧客は世界で最も野心的なAIアプリケーションを構築しており、それには堅牢でスケーラブル、かつ高性能なインフラストラクチャが不可欠です。」と述べている。このパートナーシップが要求の厳しいワークロードに最適化された環境を提供する点で重要だと同氏は指摘した。

AMDのエグゼクティブバイスプレジデントのForrest Norrod（フォレスト・ノロッド）氏は、この協業によりAIモデルのトレーニングと展開に新たな能力がもたらされ、大規模データセンターの基盤となると述べている。AIスーパークラスターは、DPU加速の統合ネットワークや高度なメモリ管理を備え、性能・スケーラビリティ・効率性を強化する。

更にOCIは、AMD Instinct MI355X GPUを搭載したOCI Computeの一般提供（GA） を開始したことも発表し、スケールでAI活用を目指す顧客に対する選択肢を拡大している。

Oracle to Launch AI Supercluster with 50,000 AMD GPUs in 2026