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認知症予防のために何ができるのか? ~日本認知症予防学会で学ぶ~

認知症予防のために何ができるのか? ~日本認知症予防学会で学ぶ~

「認知症」とは、さまざまな脳の病気により脳の神経細胞の働きが徐々に低下し、認知機能(記憶、判断力など)が低下して、社会生活に支障をきたした状態をいいます。日本では高齢化の進展とともに認知症の人も増加。2025年には65歳以上の5人に1人が認知症という時代になり、今後もさらに増えると予想されています。

こうした中、京セラみらいエンビジョンは「高齢者が住み慣れた地域で生活を続けるために、ICTとビッグデータを活用した認知症予防や介護DXが必要」であると考え、認知症予防に向けた脳トレアプリの開発・提供に取り組んでいます。「認知症予防のために何ができるのか?」その学びを得るためこのほど開催された日本認知症予防学会学術集会に参加しました。

1.日本認知症予防学会とは

一般社団法人 日本認知症予防学会は、認知症予防に関連する諸分野の科学的研究の進歩発展をはかり、その成果を社会に還元することを目的に、2011年4月に設立されました。日本認知症予防学会が考えている広義の予防(具体的には第一次予防が認知症の発症予防、第二次予防が認知症の早期発見・早期治療・早期対応、第三次予防が認知症の進行予防)に取り組むため、認知症予防のためのエビデンス創出とそれに基づいた実践活動、認知症予防のための人材育成、多職種協働・地域連携を3本柱に活動しています。さらに「認知症予防」の普及啓発も目指しています。

2.京セラみらいエンビジョンと日本認知症予防学会の関わり

京セラみらいエンビジョンでは、認知症予防に関する知識と人脈を得るため、2019年より日本認知症予防学会が開催する学術集会に参加しています。学術集会は、年に1回様々なテーマで開催されるイベントで、認知症を正しく知り、正しく向き合うため、多職種が共同参画できるようプログラムが企画されています。2022年に9月に開催された第11回日本認知症予防学会学術集会では、スマートシティプラットフォーム部 松崎が登壇し、認知症予防に向けた脳トレアプリと鳥取県智頭町における「デジタル健康脳測定会」の取り組みを紹介しました。

3.第12回 日本認知症予防学会学術集会に参加

第12回 日本認知症予防学会学術集会は、2023年9月15日~17日、「認知症予防のための多職種協働と地域連携」をテーマに新潟県新潟市で開催されました。今大会長は新潟医療福祉大学 児玉直樹氏が務められ、3日間で合計60セッション、医師をはじめとした看護師・薬剤師・保健師・臨床検査技師・診療放射線技師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・介護士など多職種で熱い議論が繰り広げられました。会場廊下には研究結果のポスター展示や協賛企業による認知症予防関連の製品ブースが設けられ、会場は大いに賑わい、活発な交流が行われていました。
京セラみらいエンビジョンは企業ブースにおいてVRと視線の動きで認知機能をチェックするサービスを体験。認知症専門医の監修によって開発されたVR映像のテスト内容を5分程度眺めるだけで、簡単に認知機能の状態をセルフチェックできるサービスで、認知症の症状が出る前に気軽にチェックできます。認知症予防のきっかけ作りに役立ちそうです。

4.京セラみらいエンビジョンの取り組みについて

京セラみらいエンビジョンは、格差なく住み続けられるまちづくりを目指し、そのために課題解決が必要だと感じている7つの領域―通信、安全、医療・介護、教育、交通・物流、人口減少、地域経済―にフォーカスしてサービス(ソリューション)を提供しています。地域における安心安全な暮らし作りをサポートする「しらせあい」サービスを提供し、オンライン行政手続き、買い物支援、オンライン健康相談、防災情報の連絡、地域イベントのお知らせ配信など、地域の暮らしをトータルにサポートしています。また、高齢化が進む中、医療・介護サービスへのニーズも高まっていますが、特に地方においては医師不足、医師不在の地域も存在するなど医療問題は深刻です。京セラみらいエンビジョンは、認知症予防に向けたサービスの提供や、遠隔での医療サービス基盤を提供することで、地域で暮らす人々の健康増進を支援します。地域に密着したサービスの提供を通じ、すべての人々に明るいみらいをご提供できるよう、これからも課題解決に取り組んで参ります。

 

ゲーム感覚で認知症予防に向けたトレーニングができる「しらせあい 脳トレ紡(つむぎ)」

スマートフォン、タブレットでご利用いただける認知症予防に向けたアプリケーションです。Android・iOSに対応。ゲーム感覚でどなたでも簡単にトレーニングを開始できます。

【関連リンク】
一般社団法人 日本認知症予防学会
http://ninchishou.jp/
どなたでも入会することが可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。
メールフォーム:http://ninchishou.jp/publics/index/3/
電話番号:093-654-6363
京セラみらいエンビジョン株式会社
https://www.kcme.jp/
出典:政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201308/1.html

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