IoT

次世代の都市インフラとして注目されるスマートポールとは

次世代の都市インフラとして注目されるスマートポールとは

「まちのスマート化」に向けて、東京都の西新宿エリアや港区に設置が進められているスマートポール。このスマートポールは、5Gアンテナや高速Wi-Fiを搭載し高速通信を実現する「通信機能」、人流計測カメラや環境センサーによって街の混雑状況や気象情報可視化する「データ収集機能」、さらにデジタルサイネージで地域情報や緊急情報を市民に提供する「情報提供機能」を備えた、次世代の都市インフラとして注目されています。
今回は、急成長を遂げるそのスマートポール市場の最新動向をレポートします。

スマートポールの世界市場

スマートポール市場は、スマートシティ開発を支援する各国政府の取り組みや、エネルギー効率の高い街灯への需要拡大を背景に、世界中で急成長しています。Mordor Intelligence社の調査レポートによると、2019年から2029年までの予測期間中に、年平均成長率19.4%を記録すると予想されています。2024 年時点では北米がスマートポール市場シェアで最大の割合を占めていますが、今後は、中国・インド・日本・オーストラリア等の国々でスマートシティ技術に向けた政府の取り組みが増加していることから、アジア太平洋地域が大きく成長すると予測されています。

急速に成長する日本のスマートポール市場

日本においても、政府が推進する「スーパーシティ構想」や地方自治体と民間企業が協力して進めるスマートシティプロジェクトが各地で展開されており、これらの取り組みの一環として、スマートポールの導入が急速に進んでいます。通信機能、情報提供機能、環境モニタリング、エネルギー管理、人流計測や非常用バッテリーなど、様々な機能を備えたスマートポールにより、都市の安全性・利便性・持続可能性が大きく向上すると期待されています。また、昨今では自律走行サポートなどの高度な技術の研究開発も進み、スマートポールは交通渋滞緩和や交通事故防止の面でも大いに期待されています。

▲スマートポールの想定される利用シーン

京セラみらいエンビジョンが提供する「みらいポール」

京セラみらいエンビジョンが開発した「みらいポール」は、都市のインフラ整備に貢献する多機能型ポールです。無線通信環境やモビリティインフラなどの移動体通信の基地局を搭載することができ、設置した機器類を美しく収納できるカバーを備えた、景観に配慮した設計が特徴です。また、ポール下部に別体型多機能ボックスを設置することで、デジタルサイネージや非常用電源設備等を設置するなど、柔軟なカスタマイズが可能となります。外観を気にせず、公園やバス停、学校など様々な場所で利用できます。

Sharing Design株式会社と共同で、東京都で実施された「令和5年度スマートポールの設置及びデータ利活用事業」に参画しました。このプロジェクトでは東京都港区エリアにおいて、各種機器をカバーで覆い、景観を損なわずに設置できるスマートポールを提供設置しました。
また、「100歳までワクワクして暮らす」スーパービバレッジ構想を掲げる更別村と共に、デジタル化の一環として切れないネットワークの構築に取り組み、その一環で、インフラの整備として「みらいポール」を設置しました。

▲北海道更別村に設置した「みらいポール」

次回は、その「みらいポール」について詳細をご紹介します。ご期待ください。

京セラみらいエンビジョン株式会社
「みらいポール」について
東京都が実施する「令和5年度スマートポールの設置及びデータ利活用事業」への参画

記事一覧へ