米アリスタネットワークスがルーティング製品ポートフォリオを更新した。新たにマルチクラウドアプリケーション、エッジアプリケーション、5G RANアプリケーションのためのエッジユースケースをサポートする。

「Extensible Operating System」（EOS）に組み込まれた「Cloud-Grade Routing」はセグメントルーティングとイーサネットVPNに対応。10Gb/sから400Gb/sまで揃ったR3シリーズのスイッチをサポートする。

今回のアップデートはレガシールータからソフトウェアベースのアーキテクチャへの移行を目的としたもので、ルーティング製品ポートフォリオは第3段階に入ったという。新しい機能は8月24日の最新EOSリリースで利用可能だ。

ソフトウェア製品管理部門責任者のShyam Kota氏は、質問への回答として、「新しいプロファイルは、キャリアやクラウド運用者が世界中のエッジインフラをアップグレードする際に必要となるものです」と述べている。

「お客様は、通信事業者様もクラウド事業者様も、ルーティングインフラのアップグレードを検討しています。特にエッジのインフラです。レイテンシの影響を受けやすい新しいアプリケーションが使用され、リアルタイム分析を必要とする大量のデータが生成されていく場所だからです」。「クラウド事業者や通信事業者に対する接続や帯域幅のニーズが高まっていますが、そうした新しいアプリケーションからの需要が大きいためです」

アリスタによると、米Comcast、伊CDLAN、米Connecticut Education Network、中Zenlayerの幹部がこのアップデートを称賛するステートメントを出しており、一部はすでに新機能の使用を始めているという。

同社はクラウドベースのルーティングの成長を促進している主な要素として、ソフトウェアプロビジョニングやプログラムによるトラフィックステアリングを備えたマルチクラウドエッジ、メトロイーサネットエッジネットワークを高密度のシリコンベースのルーティングプラットフォームによってアップグレードすることを推進する動きなどを挙げた。アリスタによると、5Gエッジのユースケースでは分散ノードからの帯域需要に対応するため反復可能なルーティング設計が必要になるという。また、EOSは顧客に単一のソフトウェアスタックを提供していることから、OPEXを削減することができるとした。

「アリスタはスパインリーフ型のユニバーサルプラットフォームに最新のルーティングを組み込むという独自のアプローチをとっています。ルータに分類される製品群を別に作るわけではありません」とKota氏は説明する。

「主な競合である既存のレガシールータ大手がサイロ化した製品群を提供し、プラットフォームが複数のOSや自動化フレームワークを備え、製品間で重複しているのに対し、アリスタが異なっているのは、シンプル化、スケールアウト、ソフトウェアファーストを追求している点です」と氏は締めくくっている。

https://www.sdxcentral.com/articles/news/arista-pushes-cloud-grade-routing-to-network-edge/2021/08/