米AT&T、5G「エッジゾーン」への投資を拡大=コネクテッド交通向け
米通信大手AT&Tが交通エコシステムの発展を支援するロードマップへの投資を強化する。複数の5G「エッジゾーン」を追加で展開、ユースケース開発を支援すると発表した。
同社は何年も前からコネクテッド交通における5Gの役割に注目している。コネクテッドカーの台数が増え、それに伴いデータ消費量も増加すると予想されるなか、さらに投資を強化しようとしている。
発表によると、年末までに合計12のエッジゾーンを用意する計画だという。エッジゾーンとは「(5G SAコアと)その他の先進技術を利用した、ユーザーに近い場所から提供するネットワークサービス」だ。
「交通エコシステムのコネクテッド化が進めば、解決すべき要素の多くで大事なのは地理的な位置だということになってきます」。バイスプレジデントのキャメロン・コーシー(Cameron Coursey)氏が米SDxCentralの取材に対して語っている。「5Gのカバレッジをすみずみまで広げること、現在5Gの拡大が進められていることには大きな価値があります。堅牢で高速かつ帯域の広いセルラーデータシステムがあれば、スマートビークル・ネットワークの可能性は大きく広がるからです。ネットワークをユーザーの近くに持ってくる技術やソリューションを実装するのは――当社がエッジゾーンで行っていることですが――パフォーマンスと顧客体験のために大事なことです」
交通のコネクテッド化・ソフトウェア化が進むなか、AT&Tが重視するのは「車載通信を超えて、エンドツーエンドの接続へ」というものだ。シニアバイスプレジデントのマイク・トロイアーノ(Mike Troiano)氏がリリースの中で述べている。
ネットワークに対するニーズのパズルを組み立てる
トロイアーノ氏によると、エッジの拡張で目指しているのはネットワークへのさまざまなニーズに対応できるカスタマイズ可能なサービスを提供することだという。
「たとえば、車の後部座席で動画ストリーミングデバイスを利用するケースでは応答時間が重要になりますが、自動運転のトラクターや無人クレーン車を利用する場合にはさらに重要度が増します。インフォテインメントや無線による車載ソフトウェアのアップデートには帯域幅の方が重要です」と氏。
「また、安全機能などのユースケースを優先する必要もあります。パフォーマンスに影響を与えうるサイバーセキュリティ脅威に対抗する強化セキュリティなどがそうです。こうした特化型ネットワークサービスは5Gの強みを活かしたものとなっています」
コーシー氏によると、同社では5Gに加え、ブロックチェーン技術がIoTデバイスに取り入れられれば交通サイバーセキュリティに大いに役立つと予測しているという。
「安全は常に車両にとっての最優先事項です。コネクテッドビークルやスマートビークルでは特にそうです」と氏。SDxCentralに対して説明している。「ブロックチェーン技術を活用すれば、接続を通じてやり取りする情報を保護することができ、ハッキングの機会を最小限に抑えられます」
AT&Tの発表と似た内容を米シスコのIoTエンジニアリング・運用担当バイスプレジデント、マット・プライス(Matt Price)氏も話している。氏はSDxCentralのポッドキャスト「7 Layers」に最近出演、今後の交通・輸送システムによる接続需要の変化と、5Gとマルチアクセス技術が同分野の進展でいかに重要な役割を果たすかについて語っている。
AT&T Invests in 5G ‘Edge Zones’ for Connected Transportation
Tommy Clift is a Reporter at SDxCentral covering telecom technology and services, rural carriers, broadband access, and diversity and inclusion. He is a graduate from from Colorado University Denver with a degree in music business and a minor in film writing. Tommy’s writing background comes from working in diversity and inclusion, news and arts reporting, grant writing, scriptwriting, as well as artist-collective journalism and event curating. He can be reached via email at tclift@sdxcentral.com.
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