米ブロードコム、企業がネットワークに責任を持つよう推進

企業は自社でネットワークインフラを持つにせよ、ネットワーク・アズ・ア・サービス(NaaS)モデルを利用するにせよ、通信経路全体に対して責任を持つべきだという。通信向け半導体大手、米ブロードコム(Broadcom)の最高技術エバンジェリスト、ジェレミー・ロスバッハ(Jeremy Rossbach)氏が語った。
ガートナー主催の「IT IOCS(インフラストラクチャ、オペレーション & クラウド戦略)コンファレンス」で氏が語ったところによると、取り組みを成功させる秘訣はエンドツーエンドの可視化およびネットワーク経路全体のあらゆる箇所を制御することだという。一方、同社の調査によると、企業のNetOpsチームの81%がネットワークのあちこちに可視化できていない箇所や見えない部分があると答えている。
また、74%が今後2年間で10を超える新しいネットワーク技術を導入するだろうと予想しており、複雑さが増し見えない部分が増え、ネットワークの重大な問題や事業全体への影響につながる可能性があることも浮き彫りになった。
たとえば、ステートファーム(State Farm:米損保大手)のネットワークのごく一部に問題が起きた場合、自動車保険の請求があってもカスタマーサポート担当者がリアルタイムでアクセスすることができず、最高のサポートを提供することができないかもしれない。「子供が誰かにぶつかったとか、レッカー移動が必要だといった電話をかけてきた時に、こうしたことが起きてはなりません」と氏。
この例はたしかにもっともで、「ステートファームのIT部門はユーザー体験に関わるネットワーク経路全体に対して責任を負っているのです。こうしたことが起きてはならないし、AWSでホストしているアプリケーションへのアクセスに使うベライゾンの『Fios』ネットワークの中を同社が見られないからといって、考慮することなどできません」と氏は説明する。
IT部門がネットワーク経路全体に責任を負っているというのはそういう理由だ。「このために当社では体験駆動型NetOpsソリューションを提供しています。今後も喜んで提供いたします」と売り込む。
「可視性を取り戻すのは非常に難しいことですが、ブロードコムではお客様がこれに取り組まれるのを喜んでお手伝いいたします」と氏。富士通との成功事例を挙げた。拡張性の高いマルチテナント型のネットワークソリューションを必要としていた富士通は、ブロードコムの協力によってアラームノイズを減らし、毎週数千件発生していたアラームを5~10件に減らすことに成功した。
「これは1週間に5~10件のインシデントしか発生しないということではありません。重要なことに集中できるように、ノイズの多くを関連付けして抑制することが可能だということです」と話している。

Emma Chervek is a reporter at SDxCentral covering data center technologies and business cases, environmental sustainability, and cloud-native ecosystems. Emma lives in Denver with her dog Koby, and they go on the best walks in the world together. Emma can be reached at echervek@sdxcentral.com or @emmachervek on Twitter.

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