データセンター
文:Emma Chervek

米シエナCTO、海底ケーブルとデータセンターの効率化を語る=需要とのたたかい

米シエナCTO、海底ケーブルとデータセンターの効率化を語る=需要とのたたかい

米Cienaの技術――正確には海底ケーブル技術――は、72カ国に広がるデータセンターを結ぶ海底ケーブルを支えている。また、高性能コンピューティング(HPC)データセンターの需要が高まっていることから、海底ケーブル技術の革新も進み続けていくという。CTOのSteve Alexander(スティーブ・アレクサンダー)氏が語った。

同社製の光海底端局装置(SLTE)は、最新のものやレガシーなものを含め、世界の海底ケーブルネットワークの主要ルート9つで1,300台を超える数が使用されている。海底ケーブルは「世界を繋いでいる」と、Alexander氏はSDxCentralの取材で語った。

氏によると、全インターネットトラフィックの99.99%を運んでいるのは海底に張り巡らされた約400本のケーブルだが、「世の中をメガビット伝送から現在のテラビット伝送の時代へと導いた」のは、陸上のケーブルネットワーク機器だという――シエナが力を持つ分野だ。「私たちはインターネットの循環システムを構築しています」

 

効率改善はデータセンターの成長を上回れるか

パフォーマンスが向上すればエネルギー効率も向上し、データ転送・接続の部分でデータセンターの容量増加による環境への影響を軽減することも可能になる。

「この25年から30年で、設置面積や消費電力、複雑性を劇的に減らすことができました」と氏。「システムの基本的な回線速度が向上するたびに――例えば、送信速度が2倍になるたびに、半導体チップに占める物理的なサイズや面積をほぼ変えないということができれば――コストが半減し、消費電力も下げることができます」

とはいえ、データセンターの容量や需要がこのまま増え続けた場合、機器の効率化だけで変化が生まれるのだろうか。

主要なハイパースケールクラウドプロバイダーは、自社のデータセンターの電力源を炭素集約型の化石燃料から再生可能エネルギーに移行しようと積極的な取り組みを進めている(データセンターの主な排出源)。それでも世界のデータセンターによるエネルギー消費量は2030年までに4倍になると予測されている。

「私たちは社会全体でディスク容量やコンピュータメモリの購入方法を学んだのと同じように、コネクティビティや容量の購入方法を学びました」と氏。「そうした進歩は今後も続き、私たちは対応し続けていくことでしょう」

企業はさまざまなことを約束するが、技術革新のペースが需要に追いつけるかどうかは、時間が経ってみなければわからない。

Ciena CTO talks subsea cables, data center efficiency vs. demand

Emma Chervek
Emma Chervek Reporter

SDxCentralのレポーター。
データセンターのテクノロジーとビジネスケース、環境の持続可能性、クラウドネイティブエコシステムを担当。エマは愛犬コビーとデンバーに住み、世界一の散歩を一緒に楽しんでいる。
連絡先:echervek@sdxcentral.com
X:@emmachervek

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