シスコ、米Sedona Systems社の買収にゴーサイン

シスコは今月中旬、光ネットワーク分野での更なる一手を打った。米Sedona Systems社を買収し、Routed Optical Networking(RON)プラットフォームの一助とする。
今回の発表以前にも、シスコは今年初め、光ネットワークベンダーの米Acacia社を激しい戦いの末に買収している。光プラガブルモジュールやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)などを製造するベンダーだ。そしてシスコは現在、自動化という次の課題に目を向けている。そこで登場するのがSedona Systems社のプラットフォーム「NetFusion」だ。
シスコでVP兼サービスプロバイダネットワークシステム担当プロダクトマネージャを務めるKevin Wollenweber氏は、「Sedona NetFusionがシスコのCrossworkポートフォリオに加わることで、Routed Optical Networkingソリューションのための最も先進的な自動化プラットフォームを提供できるようになります」とブログ記事に書いている。
この階層制御装置(HCO)はマルチベンダー、マルチドメインのネットワークを自動化するためのもので、「5Gネットワークスライシング、RON、ディスアグリゲーションなどの変革を可能にする頭脳」だと氏は説明する。
このプラットフォームはパケットやトランスポート層を自動的に検出し、それらをつなぎ合わせることでインサイトを提供し、ネットワーク制御を自動化する仕組みになっている。
Wollenweber氏によると、シスコの社内ネットワーク自動化プラットフォームであるCisco CrossworkとNetFusionを組み合わせることで、ネットワーク全体のリアルタイムな複製をユーザーに提供し、運用者はすべてのネットワークインベントリの展開、接続、アクティベーションステータスなどに対する変更を予測的に管理できるようになるという。
通信サービスプロバイダーにとっては、運用面とカスタマーエクスペリエンスの両面でこれによるメリットがいくつかあると氏は言う。例えば、ドメイン固有のネットワークデータの取得、レイヤー1ドメインの相互の接続状況の把握、マルチベンダーネットワークの統合、ネットワークの可視化と自動化によるコスト削減などを容易に行うことができる。
「一般的に、年間の機器購入費1ドルに対して運用費5ドルがかかります」とWollenweber氏は言う。「これを変えなければなりません。Cisco Crossworkによるネットワーク自動化とSedona NetFusionを組み合わせれば、光やIP(ネットワーク)の運用を統合、最新化できます」
シスコ、光分野での展望を広げる
Acacia社の買収により、シスコは光ネットワーキングの有力企業としての地位を固めた。そして今年のCisco Liveイベントでは、世界のまだ接続されていない地域に接続を提供していくというビジョンを語った。
シスコでマススケールインフラストラクチャグループ担当SVP兼GMを務めるJonathan Davidson氏は、「世界全体ではまだ30億人の人々がインターネットに接続されていないか、十分なサービスを受けていない状態にあります」と話した。
この目標を達成するには、経済性、つまりネットワーク運用コストの削減が不可欠だという。
「私たちはインターネットの根幹を考え直す必要があります。情報格差を解消するためには、ネットワークの構築方法をシンプルなものにする必要があります」とDavidson氏はその席で語っている。
シスコはAcacia社のプラガブルな無線機に加え、「Silicon One」ファミリーのスイッチング用・ルーティング用カスタムチップにも多額の投資を行った。最新のチップは25.6 Tb/秒のスループットを実現している。
https://www.sdxcentral.com/articles/news/cisco-green-lights-sedona-systems-buy/2021/05/

Tobias Mann is an editor at SDxCentral covering the SD-WAN, SASE, and semiconductor industries. He can be reached at tmann@sdxcentral.com

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