Cisco社とHuawei社、低迷する企業向けネットワーク市場を支配=Dell’Oroグループによるレポート
Cisco社とHuawei社は昨年もエンタープライズネットワーク機器市場を寡占したが、両社の差はわずかに縮まった。一方で、今も続くCOVID-19のパンデミックにより昨年は市場全体の売上が減少している。
このデータは米調査会社Dell’Oroグループが発表したもので、それによると2020年にはCisco社が市場全体の売上の41%を上げたという。2019年の44%からやや減少したものの、2位の競合Huawai社には依然として大きく水をあけている。
この数字はCisco社の直近の業績報告とも一致するものだ。直近の四半期、同社のネットワーク事業の売上は前年比で3%減少した。パンデミックの影響を受けてのものだという。
Huawei社は売上シェアを1ポイント伸ばし、2020年末時点で10%となった。Dell’Oroグループのアナリスト、Sameh Boujelbene氏はレポートの中で、両社のうち片方は成長し、片方は売上を減少させた原因は、Cisco社は「ハードウェアベースの製品の露出が高く、パンデミックの間にも市場全体を凌駕する成長を見せた中国への露出が低かった」ことにあるという。
Hewlett Packard Enterprise(HPE)傘下のAruba社が前年と変わらず5%の売上シェアを獲得し、市場第3位のベンダーとなった。米Palo Alto Networks社も第4位、売上シェアは4%と2020年も変わらぬ結果となったが、米Fortinet社と中国のH3C社がそれぞれ前年から1ポイント売上シェアを伸ばしたため、2020年末には4%に追いつかれている。Boujelbene氏の説明によると、Fortinet社はセキュリティ分野に集中したことで、H3C社はスイッチに集中したことでシェアを伸ばしたという。
米Juniper社、米Check Point社、米Symantec/Blue Coat社の売上シェアは2019年と2020年でいずれも2%と変わらず、同レポートのランキングに入っている。
Cisco社とHuawei社、低迷するネットワーク市場で好業績
Dell’Oroグループが出した数字は、キャンパススイッチ、エンタープライズデータセンター向けスイッチ、SD-WAN、エンタープライズルータ、ネットワークセキュリティ、無線LAN機器の売上に基づいている。こうした機器は、プライベートネットワークやセキュアなネットワークにおける有線または無線のデータ通信に使用される。
市場全体の売上高は前年同期比で2%減少し、2020年は285億ドル(約3兆1300億円)となった。減少の原因はCOVID-19パンデミックによるもので、2014年から2019年にかけて6%の年平均成長率(CAGR)を達成していたのが2020年につまずいた形だ。
キャンパススイッチとデータセンタースイッチの落ち込みが最も大きかった一方で、ルータとセキュリティに対しては企業支出が増加している。レポートによると、ルータとセキュリティの成長はSD-WANやSaaSセキュリティサービスなど、ソフトウェアベース・サブスクリプションベースの製品がけん引したという。
Boujelbene氏は、落ち込みは主に2020年前半に感じられたもので、第3四半期には「企業が将来への投資に自信を見せ」、「世界中の政府による景気刺激策も大きな要因となって」企業支出が回復し始めたと指摘している。
Dan Meyer is Executive Editor at SDxCentral, with a focus on Telecom, 5G, radio access networks (RAN), and edge networking. Dan has been covering the telecommunications space for more than 20 years. Prior to SDxCentral, Dan was Editor-In-Chief at RCR Wireless News. You can contact Dan directly at: dmeyer@sdxcentral.com, on Twitter at: @meyer_dan, or on LinkedIn at: dmeyertime.
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