Cisco社、企業向けプライベート5Gネットワークのビジョンを公開
Cisco社は他のネットワークベンダー各社と同様、企業向けプライベート5Gネットワークに魅力的な機会があると捉え、ますます注目している。企業向けプライベートネットワークの形態や規模は様々であり、使用する技術が異なることから、各企業のリソースや目的に応じて異なるソフトウェアスタック、ハードウェアスタックが採用される。
Cisco社でSVP兼マススケールインフラストラクチャー部門のGMを務めるJonathan Davidson氏によると、Cisco社が克服しようと取り組んでいる初期の重大な障害の1つは、複雑さを軽減し統合に関する課題を解決することだという。
Davidson氏は報道機関への説明会で、「当社はシンプルさを達成することが勝利につながると考えており、大手キャリアや大手企業各社と協力して、どうすればそれができるかを検討してきました」と話した。
氏によると、Cisco社は複数のプライベート無線ネットワークの試験に参加、世界各地で「限られた数の導入」を行っており、これによって戦略につながる知見が得られているという。
プライベートネットワーク向け5G・クラウドの変化
「当社は、お客様が当社の技術を納得のいく方法で購入できるようにしたいと考えています。一方で、クラウドがあらゆる業界を劇的に変化させてきたことを認識し、クラウドと5Gという2つの技術の変化を見逃さないようにしたい。この2つは調和させて両立できると考えています」とDavidson氏は言う。
「これを本当に成功させるためには」企業はクラウドサービスによってオンサイト機能を管理するメリットとデメリットを比較検討し、判断を下す必要がある、と氏は付け加えた。
氏の説明によると、Cisco社は可能性として、プライベート5Gネットワークをアズ・ア・サービスとして提供する機会にますます注目しているが、現在のところそうした商品を持っていない。また、Cisco社が現在関わっているプライベートネットワークはすべてオンプレミスの構造になっているという。
そうしたオンプレミスモデルには複数のバリエーションがあり、自社で保有する周波数帯、免許を受けた周波数帯、そうでなければ共用周波数帯が使用される。Davidson氏によると、製造工場や倉庫をもつ企業の中には自社で保有する周波数帯を利用してネットワークインフラを構築しているところもあるが、それ以外の企業はプライベートネットワークの構築にはサービスプロバイダを利用しているという。
大半の企業は依然として通信事業者の支援を求めている
「大半のお客様は複雑さに対処するため、シンプルさを求めて通信サービスプロバイダと提携する道を行きたいと考えるでしょう」と氏は言う。
プライベートネットワーク環境で使用できるCisco社の技術スタックは昨年大幅に縮小された。Davidson氏によると、展開に必要なサーバは1年前には9種類だったのに対し、現在では1種類になっているという。
氏によると、同社は少なくとも2年前からアプリケーションやユーザーに対するオンプレミスのポリシーをパブリックモバイルコアに拡張する方法を模索してきたという。ユースケースは明確であるものの、複雑すぎれば支持を得られないだろうと氏は付け加えた。
「私たちは、モバイルコア向けに自分たちが構築している技術と企業内部で必要とされる技術が同じものになるようにしたいのです」とDavidson氏は話す。
「当社はまだ初期段階にありますが、どうしたらこれをシンプルにして、企業やサービスプロバイダがさらなる統合に進めるようにできるかに非常に重点を置いています」と氏は言う。
https://www.sdxcentral.com/articles/news/cisco-reveals-private-5g-enterprise-vision/2021/03/
Matt Kapko, senior editor at SDxCentral, covers 5G network operators, radio access network suppliers, telco software vendors, and the cloud. He has been writing about technology since before the dawn of the iPhone, and covering media well before it was social. Matt can be reached at mkapko@sdxcentral.com or @mattkapko.
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