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文:Dan Meyer

米シスコ、4,000人以上の雇用削減へ

米シスコ、4,000人以上の雇用削減へ

米シスコが人員配置の「バランス調整」の一環として4,000人以上の雇用を削減する。好調な決算と堅実な通期ガイダンスが発表された直後のニュースとなった。今回の人員削減は6億ドル規模の構造改革の一部であり、保有する不動産も改革の対象になるとしている。

シスコの広報担当者はステートメントを出し、影響があるのは「全従業員のおよそ5%」だと述べている。2022年半ば時点のフルタイム従業員数は約83,000人だった。

経営陣は遅い時刻に開催した直近の決算報告会の中でこれについて示唆している。

記録によると、チャック・ロビンス(Chuck Robbins)CEOが「この件については明日、従業員に話をする予定です」と述べている。「ですので、従業員に話す前にここで詳細を述べるのは気が進みません。いくつかの事業を合理化しようとしているとだけ申し述べたいと思います」

ロビンス氏の説明によると、法人ネットワーク事業および拡大を続けているセキュリティ事業に「リソース」を移動させるという。「この2つが重要な分野です」と氏。他分野の「リソース」にとっては悔しいことかもしれない。

スコット・ヘレン(Scott Herren)CFOは今回の削減は「バランス調整」であり、「コスト削減を目的とした人員削減とは考えないでほしい」と述べている。

「全体を見た時に、もっと投資を増やしたい領域があるのです」と氏。「全体のバランスを調整することが目的です。理想の世界であれば、スキルマッチ率は100%で、シンプルにこの分野の人、あの分野のスキルを持った人を選んで投資したい分野に移ってもらうことができるでしょう。残念ながら現実はそうではありません」

ヘレン氏はさらに、「当社が投資しようとしている領域で募集を開始したポジションの数を見て頂ければ、今回影響を受けると思われる人数をわずかに下回るだけであることがお分かり頂けます」と説明した。

コスト削減の面からは、「年末までに年初とほぼ同じ従業員数に戻ると予測しています」と補足している。

実コストの削減は小規模オフィスの一部を手放すことで達成するようだ。

「当社は世界中に小規模オフィスを保有していますが、活用度が著しく低い所、実際まったく使用していない所があり、ロングテールとなっています」と氏。「ここを削減できると考えています。2023年度はそれほどでもないでしょうが、長期的にはある程度の削減になるでしょう」

 

シスコではサプライチェーンの制約が緩和

シスコが同時に発表した新年度の見通しは堅調なもので、人員削減の動きとは結び付きづらいものとなっている。

経営陣による通期売上高予測は4.5%から6.5%の増加となっており、2022年度に記録した4%増を上回る数字だ。

ヘレン氏は堅調な見通しの理由として、各種ソフトウェアサブスクリプションサービスのARR(Annual Recurring Revenue:年間経常収支)が伸びていること、受注残(と残存履行義務)が多いこと、サプライチェーンの状況が緩和しつつあることを挙げた。

シスコの経営陣はこれまで、サプライチェーンに懸念があるため予測がしにくくなっているとして業績見通しについてはあいまいな物言いをしていた。一部の部品については不安定なブローカー市場を利用して調達、これがコスト増の要因となっていた。

ロビンス氏は自社のサプライチェーンについて、安定感が増してきたと話している。

「心強いことに、一部の部品が少しずつ入手しやすくなっています。前四半期から部品不足は解消に向かっています」と氏。「また、多くの製品を再設計したことも供給の安定や回復力の向上に役立ちました」

また、「顧客への製品納入についても見通しが立ちやすくなってきており、2023年度への自信を深める要因となりました」と補足している。

 

景気後退の恐れに関しては両面的

シスコの見通しは堅調だが、景気後退の可能性が懸念されている点については慎重な見方を保っている。

ロビンス氏によると、「欧州では慎重な見方が出てきている」という。同地域ではエネルギー価格の変動が続いており、顧客が支出全体をチェックするようになっているとした。氏はこれについてすぐにマーケティングの観点から補足を入れ、「当社にとってはチャンスです。当社が持つIoT、Silicon One、PoE(Power over Ethernet)などの技術は消費電力の大幅削減を推進することが可能なためです」と述べている。

アジアはその反対で、「かなり素早く回復した」という。

「人々は明らかに経済状況を意識してはいるものの、前四半期は5つの地域が昨年大きく伸びたところから更に伸びています。インドでは昨年の大幅成長から更なる大幅成長となりました」

南北アメリカでは「両論が混在しています」と氏。「勢いよく前進されているお客様もいますし、いくぶん慎重な見通しをされているお客様もいます」。「12月までには2023年予算についてもっとはっきりした見通しが立つと思いますので、お役に立てて頂ければと思います」とした。

今回のニュースを受けてシスコの株価は急騰し、ナスダック(NASDAQ)市場全体が小幅に下落するなか17日の日中取引で4%以上の値上がりとなっている。

https://www.sdxcentral.com/articles/analysis/cisco-to-cut-more-than-4000-jobs/2022/11/

Dan Meyer
Dan Meyer Executive Editor

Dan Meyer is Executive Editor at SDxCentral, with a focus on telecom, 5G, radio access networks (RAN), and edge networking. Dan has been covering the telecommunications space for more than 20 years. Prior to SDxCentral, Dan was Editor-In-Chief at RCR Wireless News. You can contact Dan directly at: dmeyer@sdxcentral.com, on Twitter at: @meyer_dan, or on LinkedIn at: dmeyertime.

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