米CohesityがVeritasのデータ保護部門を買収=データセキュリティ・データ管理市場のTAMは300億ドルに

データセキュリティとデータ管理を提供する米Cohesityが8日、米Veritasのデータ保護事業を買収することで最終合意したと発表した。合併後の企業価値を約70億ドル、成長を続ける同市場のTAMを300億ドルとし、シェア拡大を目指す。
合併後の経営はCohesityのSanjay Poonen(サンジェイ・プーネン)CEO兼社長が率いる。現在VeritasのCEOを務めるGreg Hughes(グレッグ・ヒューズ)氏は買収完了後、取締役会に加わりPoonen氏の戦略アドバイザーに就任する。
買収は両社の取締役会が全会一致で承認。規制当局の承認と商習慣に基づく完了条件に従い、2024年末までの完了を予定している。買収資金は株式と負債によって調達するとした。
Cohesityの主要投資家(ソフトバンク・ビジョン・ファンド、米Sequoia Capital、米Wing Venture Capital、インドのPremji Investなど)は合併後の会社を引き続き支援。Veritasの既存株主は過半数株主の米Carlyleを含め、買収完了後はCohesityの株主となる。
Veritasの「InfoScale」「Data Compliance」「Backup Exec」などの残りの事業については別会社「DataCo」に再編、独立した事業となる。現在Veritasで戦略・製品担当シニアバイスプレジデントを務めるLawrence Wong(ローレンス・ウォン)氏がCEOに就任する。
製品サポートの継続を約束
合併後の会社は統合ソリューションへの取り組みを進める一方、Cohesityの全製品・サービスとVeritasの「NetBackup」ソフトウェア、NetBackup搭載アプライアンス、「Veritas Alta Data Protection」への投資を継続、発展させていくという。
CohesityのWebサイトには、「全製品のサポートを今後も長期的に継続します。お客様は、もし必要であれば、自社のスケジュールに沿っていつでも好きな時に移行が可能です」とある。既存のオンプレミスとクラウドのワークロードについてもすべてサポートを継続するとした。
同社によれば、今回の合併によってサービスを提供する顧客は10,000社に達し、その中にはFortune 100企業のうち96社、Fortune Global 500企業の80%が含まれ、保護するデータは数百エクサバイトに上り、TAM(獲得可能な最大市場規模)は300億ドルを超えるという。
また、データセキュリティ、データ管理にAIを活用する次の時代をリードすることを目指すとした。「Cohesity(の製品ポートフォリオ)には最新のワークロードに最適なスケールアウトアーキテクチャ、強力な生成AI機能やセキュリティ機能があり、Veritasは幅広いワークロードをサポートし、世界でも広く利用されています――とりわけ、Global 500企業や大規模な公的機関で多くの実績があります」とPoonen氏は述べている。
Cohesity to buy Veritas’ data protection unit, eyes $30B data security and management market

SDxCentralの編集者。
サイバーセキュリティ、量子コンピューティング、ネットワーキング、およびクラウドネイティブ技術を担当している。
バイリンガルのコミュニケーション専門家兼ジャーナリストで、光情報科学技術の工学学士号と応用コミュニケーションの理学修士号を取得している。
10年近くにわたり、紙媒体やオンライン媒体での取材、調査、編成、編集に携わる。
連絡先:nliu@sdxcentral.com

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