デルがマイクロソフト製品エコシステムに保護提供=ゼロトラストへのさらなる一手
米デルテクノロジーズが24日、新しいサービススイートを発表した。デルが持つセキュリティ分野での強みとマイクロソフトが提供するセキュリティツールを融合、顧客企業が持つマイクロソフト製品のエコシステムに対しゼロトラストに即した保護を提供する。
サービス名は「Identity & Endpoint Protection with Microsoft Zero Trust」。ゼロトラスト推進にさらなる一手を打つ。デルは今月「Zero Trust Center of Excellence」(CoE)の開設に加え、顧客が持つ既存のセキュリティ資産をベースにゼロトラストへのロードマップを提供するサイバーセキュリティ顧問サービスを発表している。
今度はマイクロソフト製品を使用している顧客向けにゼロトラストサービスを拡大する。「多くのお客様がマイクロソフト製品のエコシステムに大いに頼りながら――Microsoft 365からクラウドワークロードなどに至るまで――事業を継続されています。こうしたミッションクリティカルなシステム内のデータの保護を信頼できる構造によって確保することが重要です」。「Dell Technologies Consulting Services」担当グローバル・ディシプリン・リードを務めるムスタファ・ハミド氏が米SDxCentralの質問に答えて述べている。
今回デルが新しく構築・提供するゼロトラストサービスでは、まず基本となるセキュリティ顧問サービスによって顧客の既存環境の評価を行い、評価結果と顧客の目標に基づいてゼロトラスト戦略やロードマップを作成する。
その後、IDコントロールプレーンの構築と、IDやデータ、アプリケーションの保護に必要となるツールのセットアップを支援。こうしたツールには、マイクロソフトが提供している多要素認証、条件付きアクセス制御、ID管理、エンドポイントセキュリティ向けのセキュリティツールが含まれる。
デルのゼロトラストサービスによってマイクロソフトのセキュリティツールを補完
ハミド氏の指摘によると、デルはマイクロソフトの最大のパートナー企業の1社であり、「Microsoftインテリジェントセキュリティアソシエーション」(MISA)のメンバー企業でもある。
新しいゼロトラストサービスでは両社のセキュリティサービスを活用する。デルからはゼロトラスト制御を備えたマネージド型の検知・対応サービスおよびセキュリティ顧問サービス、マイクロソフトからはセキュリティサービスの「Defender」「Sentinel」、ID管理プラットフォーム「Entra」、コンプライアンスおよび個人情報ガバナンスツール「Purview」などだ。
ハミド氏によると、デルとしてはゼロトラストへの取り組みをすでに始めており、マイクロソフトのセキュリティツールを利用している顧客にも支援を提供したいと考えているという。
「すでに(Microsoft)Defenderサービスを利用されているお客様についても、そうした投資から確実に最大限の価値を引き出していただくことが可能です」と氏。「お客様がDefenderの機能のごく一部を実装されている状態で、お持ちのライセンスでは現在利用されているよりもはるかに多くの価値を得られるのに、というケースを数多く見ています」
Nancy Chenyizhi Liu is an Editor at SDxCentral covering cybersecurity, cloud-native, and quantum computing technologies. She is a bilingual communications professional and journalist with a Bachelor of Engineering in Optical Information Science and Technology, and a Master of Science in Applied Communication. She has nearly 10 years of experience reporting, researching, organizing, and editing for print and online media companies. Nancy can be reached at nliu@sdxcentral.com.
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