富士通、Marvell製プロセッサを5G RAN機器に搭載
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富士通から今後発売予定の5G機器の一部にMarvell製ベースバンドプロセッサチップが搭載される。2月25日、両社が発表した。
富士通は日本の国内市場で通信事業者からの強固な支持があり、グローバルでの成長を目指している。5GマイクロセルとO-RAN分散型ユニットにMarvell OCTEON Fusionベースバンドプロセッサを利用する計画だ。
Marvel社は緊密に統合された基地局や5G分散ユニットなどのRANインフラ向けに絞ってOcteon TX2プロセッサを設計し、2020年3月にリリースした。Marvell社は同製品がASICの性能に匹敵するもので、RANベンダーにとってASICを自社開発する代わりの選択肢になるとしている。
富士通によるMarvell製チップ購入は、ことのほか富士通の5GオープンRAN機器の提供を待っている通信事業者から関心を集めることになるだろう。今年発売の機器に搭載される場合にはなおさらだ。
米Dish社の5GオープンRANに影響
米Dish Network社は2020年中ごろ、低・中帯域のO-RAN準拠の無線機を「大口購入」する契約を富士通と結んだ。Dish社によると、その機器の納入は遅れているという。Dish社の会長兼共同創業者、Charlie Ergen氏は2月下旬に行われた決算説明会の中で、同社の5G展開活動が遅れている最大の原因は富士通からの機器供給がまだ実現していないことだと述べた。
「それに関して、いくらかの遅れがすでに発生しています。私たちとしてはかなり自信を持っているのですが、機器が工場から生産されて実際に見るまでは――見てみるつもりですが――進行状況は非常に良さそうです」とErgen氏は話した。
グリーンフィールドネットワーク事業者である同社は昨年夏の時点では2020年末までに1つの単一市場で5Gサービスを開始すると述べていた。現在はベンダーから必要な無線機器の供給を受けられるのが今夏以降になるとしている。
富士通の成長痛
富士通は英調査会社Gartnerによる最新の5Gベンダーランキングで「特定市場志向型」プレイヤーにランクインしている。オープンRANへの積極的な参入を進めていることが評価されたが、大規模な組織再編によって事業のサポートと存続性に悪影響がある可能性があるとも指摘されている。
Gartner社によると、富士通のRAN事業は日本市場向けに特化し、カスタマイズされているが、同社はオープンRAN・vRANに対応した5G基地局の販売でグローバルに拡大しようとする動きを見せているという。
「同社はオープンRANの勢いに乗り、認知度を高めています」とGartner社は書いている。
富士通のモバイルシステム事業本部長、谷口正樹氏は、「Marvellのベースバンド技術を取り入れることで可能になったのは、さまざまなRANソリューションを開発し、ネットワーク事業者のニーズに対して現在展開されているネットワークトポロジーがどのようなものであっても応えていくことです」とコメントしている。
※訳注:文中の各氏によるコメント内容は英語からの翻訳です。
https://www.sdxcentral.com/articles/news/fujitsu-fuses-marvell-processors-into-5g-ran-gear/2021/02/
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Matt Kapko, senior editor at SDxCentral, covers 5G network operators, radio access network suppliers, telco software vendors, and the cloud. He has been writing about technology since before the dawn of the iPhone, and covering media well before it was social. Matt can be reached at mkapko@sdxcentral.com or @mattkapko.
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