KT、韓国初のスタンドアロン方式5Gコアを運用開始
韓国の通信事業者KTは、サムスンの強力な支援を受け、韓国初のスタンドアロン(SA)方式の5Gコアネットワークを運用開始したと発表した。5Gコアネットワークを運用している通信事業者は非常に数が少ない。
韓国の通信事業者KTは15日、サムスンの強力な支援を受け、韓国初のスタンドアロン(SA)方式の5Gコアネットワークを運用開始したと発表した。
韓国第2位の無線通信事業者であるKTは、2019年4月に「世界初の全国規模の商用5G無線ネットワーク」を実現したと発表し、以来、5Gファーストの姿勢を保っている。
サムスンとKTは20カ月前に5Gコアネットワークへの取り組みを始め、KTはスタンドアロン(SA)方式、ノンスタンドアロン(NSA)方式の両方で稼働可能なコアネットワークを展開したが、SA方式コアネットワークの商用展開はこれまで行われていなかった。
韓国初、世界で9番目の5Gコアネットワーク
今回の運用開始は、韓国にとってはKTがライバルのSK Telecomに先んじて5G SAコアネットワークを導入したという大きな意味があるが、国境を越えた重要な意味もある。
5G SAコアネットワークは依然として非常に数が少ない。米調査会社LightCountingのチーフアナリスト、Stephane Teral氏がMWCバルセロナ2021のパネルディスカッションで述べたところによると、2021年4月末時点で稼働している141個の5Gネットワークのうち、ほとんどはNSA方式で運用されているという。
「NSAが『但し書きが無い(No Strings Attached)』の意味だとは思わないでください。実際にはその逆で、これらのネットワークは4Gを強化したものなのです。LTE-Advancedに基づいています」と氏は言う。
「スタンドアロン(SA)方式のネットワークは世界に8つしかありません」とTeral氏。「これら8つの5Gネットワークはまぎれもなく5Gコアネットワークで稼働しており、4Gコアネットワークには接続されていません。これこそが我々が目指すべき5Gです」
KTの5G SAコアネットワーク導入によって、世界の5G SAコアネットワーク設置数は9となった。5Gコアネットワークで運用する5G SAネットワーク2020年8月、T-Mobile USが世界で初めて稼働させている。
試験運用に留まる5Gコアネットワーク
この1カ月、5G SAコアネットワークの試験、試験運用、各種の進歩については多くの話題が出ており、2018年後半からそうした状況が続いているが、純粋な5Gネットワークを運用している通信事業者はほとんどない。5G SAコアネットワークは、導入すれば高いデータスループットやパフォーマンス、低レイテンシ、ネットワークスライシング、モバイルエッジコンピューティングや産業用アプリケーションに不可欠と考えられる多くの先進技術など、5Gが持つ多くの特徴を実現するとされている。
また、ネットワーク事業者が5Gを新しい機器による完全に仮想化されたクラウドベースの環境で実行することを可能にする、インフラの不可欠なピースでもある。
SK Telecomは過去2年間、実施した複数の5G SAコアネットワークの試験運用について詳細を発表しているが、商用展開しているものはまだ何もない。2019年6月にはサムスンと共同で行った5G SAコアネットワークの試験を成功させ、2019年9月にはスウェーデンのエリクソン、米クアルコムとともに別の試験を行った。2020年11月には再びサムスンとアップデートした5Gコアネットワークの試験を実施している。SK Telecomは2018年12月、標準準拠の5Gネットワークを世界で初めて商用運用開始したとしている。
KTはサムスンのRAN装置と5Gコア装置を使用することで、複数のベンダーの機器やソフトウェアを適切に相互運用させる際に発生する複雑さや課題を少なくしていると考えられる。
https://www.sdxcentral.com/articles/news/kt-rouses-koreas-first-5g-standalone-core/2021/07/
Matt Kapko, senior editor at SDxCentral, covers 5G network operators, radio access network suppliers, telco software vendors, and the cloud. He has been writing about technology since before the dawn of the iPhone, and covering media well before it was social. Matt can be reached at
Matt Kapko, senior editor at SDxCentral, covers 5G network operators, radio access network suppliers, telco software vendors, and the cloud. He has been writing about technology since before the dawn of the iPhone, and covering media well before it was social. Matt can be reached at
JOIN NEWSME ニュースレター購読
KCMEの革新的な技術情報を随時発信
5G・IoT・クラウド・セキュリティ・AIなどの注目領域のコンテンツをお届けします。
KCME注目の技術領域に関するテックブログを配信しています。
KCME注目の技術領域に関するテックブログを配信しています。
RELATED ARTICLE 関連記事
-
ネットワーク StringerAI2025.01.16
Nokia、Openreachと提携し、英国でオープンアクセスの光ファイバーネットワーク構築を推進
Nokiaは、英国全土で数百万世帯や事業所を接続する…
-
ネットワーク StringerAI2025.01.14
Gilat社、SkyEdgeプラットフォームに関する900万ドルの受注を獲得
Gilat社の「SkyEdge IV」および「Sky…
-
ネットワーク StringerAI2025.01.09
ノキア、アルカテル・サブマリン・ネットワークス(ASN) のフランス政府への売却を完了
ノキアは、同社の海底ネットワーク事業であるアルカテル…
-
IT StringerAI2024.12.25
Netcrackerが収益化プラットフォームとサービス設計分野でリーダーとして認定
通信業界向けにBSS(ビジネス支援システム)とOSS…
HOT TAG 注目タグ
RANKING 閲覧ランキング
-
IT Dan Meyer
BroadcomによるVMware製品の価格/ライセンスの変更がどうなったか
-
ネットワーク Sean Michael Kerner
2024年における10のネットワーキング技術予測
-
IT Dan Meyer
ネットワーキング業界の混迷、顧客の懸念=HPEとジュニパー、シスコをめぐって
-
IT Dan Meyer
シスコが「堅調な」滑り出し=1Q決算、AIとSplunkが後押し
-
IT Dan Meyer
BroadcomがVMwareパートナープログラムの詳細を発表
-
セキュリティ Nancy Liu
SASE市場が急成長=第1四半期、首位はZscaler
-
スイッチング技術 Tobias Mann
コパッケージドオプティクスの実用化は何年も先=専門家談
-
IT Dan Meyer
米キーサイトがVIAVIのスパイレント買収に「待った」=15億ドルを提示
-
IT Dan Meyer
米BroadcomとAT&Tの対立が一旦緩和=VMwareをめぐって
-
セキュリティ Tobias Mann
米CitrixはMcAfee社、FireEye社と同じ運命を辿るのか=買収合併の後に