Microsoft は、5G通信に焦点を当てた通信事業者向けプラットフォームAzure Operator Nexusプラットフォームの一般提供（GA）を発表した。この一般提供には、AT&Tなどの「ライトハウスカスタマー (灯台顧客)」 による採用が期待されるアップデートも含まれている。

Microsoftマイクロソフトは、MWCバルセロナ2023において、このプラットフォームのプレビュー版を公開した。

このプラットフォームは、クラウドからエッジまで動作する事前検証済みの通信プラットフォームを通信事業者に提供するもので、事業者は5Gまたは4G LTEネットワークをサポートする支えるネットワーク機能を実行する場所を選択できる。

クラウドはMicrosoftのAzureパブリッククラウドで、エッジはオペレーター通信事業者 が検証済みのサーバーハードウェアを収容する事業者のオンプレミスを指す。

そのプラットフォームは管理が容易になり、効率が向上するように設計された新機能で更新されている。

こ のプラットフォームには、新しいネットワークファブリック自動化機能が含まれており、キャリアグレードのネットワークファブリックをプラットフォームから構築、運用、管理するための単一の制御ポイントを提供します。また、サービス計画とトラブルシューティングを支援するためのネットワークパケットブローカーも備えており、トラフィックをキャプチャし、集約し、フィルタリングし、監視できます。さらに、MicrosoftのAzure Kubernetes Service（AKS）もアップデートされ、耐障害性やクラスターの可用性を向上させるとともに、特定のワークロードの性能を分離して管理できる機能が追加されました。

これらには、プラットフォームからキャリアグレードのネットワークファブリックを構築・運用・管理するための単一制御ポイントを提供する新しいネットワークファブリックオートマトンや、サービスプランニングとトラブルシューティングを支援するためにトラフィックをキャプチャ・集約・フィルタリング、監視できるネットワークパケットブローカー、復元力・クラスターの可用性、特定のワークロードのパフォーマンスを分離して管理する機能を向上させるMicrosoftのAzure Kubernetes Service（AKS）の更新などが含まれる。

Operator Nexus は、管理を支援するために Microsoft の Azure Monitor サービスとのネイティブ統合も実現した。Microsoft’s AIOPsからの新しいサービスマネージャ機能を追加し、Azure Lockboxを含むセキュリティに焦点を当てた新しいアップデートによりサポート問題を担当するMicrosoftサポートエンジニアによるデータへのアクセスをオペレーター通信事業者側が制御できるようになった。

Microsoftのプラットフォーム担当コーポレート・バイス・プレジデントであるYousef Khalidi（ユセフ・カリディ）氏は、AT&Tは「運用環境に適用する目的で」ネットワーク機能のワークロードの配置をよりコントロールできる、このプラットフォームの機能をラボで使用しているとブログ投稿で説明した。

これは、ネットワークの機能を持っているベンダーをOperator Nexusのエコシステムに認証するための最初の作業となる。

Khalidi氏は、Nokiaとの協力により、ベンダーNokia の5Gコアコンテナネットワーク機能（CNFs）をOperator Nexusで実行して、エンドツーエンドの5Gスタンドアロン（SA）コールを実現する取り組みについて言及した。また、Ericsson社は、Microsoftのプラットフォーム上で動作するクラウドネイティブな5Gコアを試験する準備を進めていると述べた。

「同様に重要なのは、パートナー企業様がは今後もこのプラットフォームに更新や追加されたネットワーク機能をもたらす際のプロセスをよく理解するされたことです。プログラムを通じたパートナー企業様との持続的な関係が、Operator Nexuの展開に対応した強固で信頼できるネットワーク機能のコレクションを生み出すことにつながるのです」と氏は述べた。

Khalidi氏は、Microsoftがプラットフォームに追加する予定の具体的な機能についても言及した。
これには、無線アクセスネットワーク（RAN）、パケットコア、トランスポート、およびエンタープライズサービスをサポートするため小型のハードウェアとソフトウェアのフォームファクター、ネットワークの設計、展開、運用を支援する生成AIの統合機能などが含まれる。

Microsoft、キャリア5G向け事業を構築

Microsoftは数年前からAzureベースの通信向け事業計画に取り組んでいる。その最初の作業は、プライベートAzure Edge Zonesサービス、Azure IoT Centralプラットフォーム、Affirmed Networksを買収して得た仮想化進化型パケットコア（vEPC）ソフトウェア、Metaswitch Networksを買収して搭載したクラウドネイティブなネットワーク機能を連携させることだった。

2021年半ばにはAT&Tの広範なネットワーク・クラウド・テクノロジー事業を買収する契約を結んだことで、取り組みはさらに加速した。

AT&TのSVP兼ネットワーク担当CTOであるIgal Elbaz氏は、先ごろ開催されたMWCのイベントで、現在5Gネットワーク全体を自社のデータセンター内とハードウェア上で動作する初期の仮想化されたクラウドベースのプラットフォーム上で運用していること、5G SAサービスを強化するにつれて、Microsoftの新しいイテレーションの利用を始める予定であることを説明した。

Elbaz氏はまた、Azure Nexusプラットフォームは、複雑な5Gネットワーク・アーキテクチャを管理するためにますます重要になっている自動化と人工知能（AI）機能をもたらすと指摘した。

「今日では最低限必要な要件になっています」自動化の必要性について、Elbaz氏はこのように話している。「大規模なネットワーク構築の成功には不可欠です。私たちはネットワークに大規模な技術を導入し続けており、設計やアーキテクチャを行う際には、これをどのように運用するかを常に考えています。自動化のレベルはどの程度にするのか、時間をかけてAIを導入するならばそれはどの程度にすべきなのか。当社では皆、自律型ネットワークというビジョンを持っています」

Microsoft solidifies telecom aspirations, launches Azure Operator Nexus 5G cloud platform