NEC、AWS社と5G・クラウド分野で提携
NECは8日、アマゾンウェブサービス(AWS)社との提携を拡大すると発表した。5G、政府機関向けサービス、ハイブリッドクラウドの3領域で成長を目指す。
NECは2020年後半にAWSと協業を開始した。その際、AWSと共にこの種のグローバルな取り組みに乗り出すのは日本企業として初めてだと語っている。NECの吉崎敏文執行役員によると、昨年、同社のエンジニアは新たなスキルを身につけ、政府系やIT近代化の取り組みで成果を上げたという。
NECは今後、クラウドネイティブでオープンな5Gモバイルコア、OSS/BSS、ローカル5Gの各種ユースケースなどを含めたグローバルな5GサービスをAWSとともに開発していく予定だ。AWSはこの取り組みに対し、クラウドサービスとエッジサービスを提供する。
「私たちはともに人材や市場開拓の取り組みへの投資を行ってきました。法人や政府機関のお客様がクラウドを利用したデジタル変革を簡単に行えるようにするためです」。今回の提携拡大を紹介する短いビデオの中で、AWSでセールス&マーケティング担当SVPを務めるMatt Garman氏は述べている。
また、NECが以前SAPからAWSに社内システムを移行したことが今回のプロジェクトのきっかけとなった、これによってNECは同じような成果を上げたいと奮闘している他社に対し、移行サービス、統合サービス、コンサルティングサービスなどの支援を提供することができるようになった、とGarman氏は述べている。
NEC、AWS認定エンジニア3,000人を目標
さらにNECは、AWSとのハイブリッドクラウドソリューションを拡大していく計画だ。オンプレミス環境やクラウド環境と連携し、企業のITインフラ改善を支援する。同社によると、現在2,000人以上のAWS認定エンジニアが在籍しているが、今後は3,000人に増員して顧客のハイブリッドクラウド導入を促進する計画だという。
今回AWSと共に新しい取り組みを始めた一方で、NECは従来の活動範囲を超えて成長することを目指し、何年も前から5G分野に力を入れてきた。2018年にはサムスンと手を組み、5GモバイルインフラとITサービスの開発で提携している。
楽天モバイルは2019年、日本で完全仮想化・ソフトウェア定義のモバイルネットワークを開発するにあたってNECの協力を得た。その後、同社をSA方式5Gコアネットワークの開発パートナーに選んでいる。NECはRed Hat社が提供するKubernetesベースのプラットフォーム「OpenShift」を5G RAN機器・ソフトウェアとモバイルエッジコンピューティングに統合する計画を進めており、最近では同プラットフォームで自社の5Gコア製品を利用可能であると認定する作業の最終段階に近づいている。
今年はシスコもインテグレータであるNECとの長年にわたる関係を拡大し、5G IPトラスポートネットワーク機器の展開に関するパートナーシップを締結している。
NECの活動の大部分は日本国内で行われているが、5Gやハイブリッドクラウドの導入が加速するなか、同社はベンダーやITサービスプロバイダーとしてより大きな役割を担うことになるかも知れない。
https://www.sdxcentral.com/articles/news/nec-pulls-aws-into-5g-cloud-ambitions/2021/09/
Matt Kapko, senior editor at SDxCentral, covers 5G network operators, radio access network suppliers, telco software vendors, and the cloud. He has been writing about technology since before the dawn of the iPhone, and covering media well before it was social. Matt can be reached at mkapko@sdxcentral.com or @mattkapko.
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