ノキア、ファーウェイ、VMwareがネットワーク自動化市場をリード=市場規模は44億ドル
米調査会社Appledore Researchによると、2020年、ネットワーク自動化ソフトウェアの世界市場規模は43億6,000万ドル(約4790億円)を超えたという。トップに立っているのは依然としてフィンランドのノキアだ
同社の関連売上高は7億5800万ドル(約830億円)、市場シェアは17%だった。中国のファーウェイが市場シェア12%、売上高5億4400万ドル(約600億円)で続く。米VMwareは売上3億7900万ドル(約420億円)で市場シェア9%を獲得しており、Appledore Research社はこれについて「この市場で構造的な変化が起きている」ことを示していると述べている。
同社によると、昨年はこの3社が38%の市場シェアを占め、2番手グループの4社が合計25%のシェアを獲得したという。エリクソンの売上は2億8,400万ドル(約310億円)、シスコが2億7,500万ドル(約300億円)、米Cienaが2億6,400万ドル(約290億円)、IBM・Red Hatが2億4,700万ドル(約270億円)だ。
「残りの37%は、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)、データ通信やIT分野のチャレンジャー、専門企業の各社で占められている」とAppledore社は指摘する。また、このグループのベンダーはいずれも昨年の市場で5%を超えるシェアを手にすることはなかった。とはいえ、レポートによればこのグループは2020年に合計で16億1,000万ドル(約1770億円)の売上を上げている。
通信ネットワーク自動化の分野は急速に変化している
「通信ネットワーク自動化の分野には、過去2年間で、EMS(エレメント管理システム)、ネットワークシステム管理、OSS(運用支援システム)のこれまでの歴史におけるどの時期よりも急速な変化がみられる」と同社はまとめている。この新しい状況は、「自動化について明らかに業界が再検討を進めていること」と、従来の分類との「明確な決別」を反映しているという。
さらに、そうしたレガシーシステムの従来の定義では「ネットワークのソフトウェア化が進むなかで、通信サービスプロバイダ(CSP)のアーキテクチャ、目標、運用モデルをもはや適切に反映できなくなっている」とし、「今や自動化がCSPのソフトウェア支出の主要なドライバーとなっている」と述べている。
Appledore Research社によると、ネットワーク機器メーカーのノキア、ファーウェイ、それから程度は落ちるもののエリクソンとシスコは依然として市場リーダーとなっているが、4社の市場シェアはそれぞれ徐々に低下しているという。
同社はネットワーク自動化ソフトウェア市場を7つのセグメントに分類しているが、今回のレポートではCNF(クラウドネイティブ・ネットワーク機能)を除外し、残りの6つについて分析している。ドメイン管理セグメントはネットワーク向け機能やニアリアルタイムコントローラを含み、合計売上20億ドル(約2200億円)で市場の約46%を占めた。
昨年の分散型クラウドインフラ管理セグメントの売上は6億8,900万ドル(約760億円)、次いでAIOps(Artificial Intelligence for IT Operations)が5億5,800万ドル(約610億円)、サービスオーケストレーションが5億900万ドル(約560億円)、ネットワークデータ管理が4億3,000万ドル(約470億円)、コンポーネントライフサイクル管理が1億7,600万ドル(約190億円)となっている。
Matt Kapko, senior editor at SDxCentral, covers 5G network operators, radio access network suppliers, telco software vendors, and the cloud. He has been writing about technology since before the dawn of the iPhone, and covering media well before it was social. Matt can be reached at mkapko@sdxcentral.com or @mattkapko.
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