ノキア、インド市場で5G RANの大波に乗る=第4四半期決算
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ノキアは2022年、通信向け事業と5G RAN事業の売上高を大幅に伸ばし、同じく北欧の競合エリクソンを伸び率で上回った。インドでの5G展開が堅調で、北米での5G売上減速を押し返した形だ。一方、クラウド型サービス事業に関しては短期予測を引き下げている。
第4四半期の売上高は前年同期比16%増となり、2022年のほとんどの期間で好調を維持した。
経営陣は欧州市場全体で多くの事業が成長したとアピール、CFOのマルコ・ヴィレン(Marco Wiren)氏はインド市場のモバイルネットワーク事業が「並外れた成長」を遂げたと述べた。ノキアは5G RANベンダーとしてインドの通信事業者、バーティ・エアテル(Bharti Airtel)とジオ(Reliance Jio Infocomm)との大きな契約を獲得している。
北米での5G支出は減速したが、それを補って余りあるものとなった。北米の通信事業者各社は以前、5Gの初期導入以降は支出を削減すると表明している。
ヴィレン氏はこの方針について、「当社が予測していた通りです。初期投資は非常に大規模なものでした。…(中略)…第4四半期はやや控えめになるだろうと予想していましたが、実際にそのとおりになりました」と述べた。
ノキアが楽観的であるのとは対照的に、エリクソンの第4四半期と2022年通年の業績は期待外れのものとなった。2023年上半期の見通しもやや暗く、さらに輪をかけている。
「当社事業の長期的な見通しについては変わらず自信を持っています」。エリクソンの決算リリースにはある。「しかし、短期的な見通しは…(中略)…依然として不透明です」
両社が米国市場のシェアを拡大することはありうる。米連邦通信委員会(FCC)が新規則を採択、米国内の通信ネットワークにセキュリティ上の脅威をもたらすと判断したファーウェイ、ZTE、その他数社の中国系通信ベンダーが提供するネットワーキング機器等の取得および使用を禁止したためだ。
ノキアのペッカ・ルンドマーク(Pekka Lundmark)CEOは6Gに関する予測についてもいくらか触れており、2028には6G機器が財務に影響を及ぼし始めるだろうと述べた。6Gに関してはすでにいくつかのベンダーと通信事業者が協力体制を整え始めている。2020年代遅くにはネットワーク展開が始まると見てのことだ。
クラウドへの移行はまだ不透明
また、ランドマーク氏はクラウド/ネットワークサービス(Cloud and Network Services)事業で通期の純売上高が成長したとして、成長に向けて前進しつつあると述べた。とはいえ、セグメント売上総利益率については投資の前倒しを理由に予想を大幅に引き下げている。
最近の予測では8~11%としていたが、現在の見通しは5.5~8.5%となっている。
「理由の1つは、当社がエッジネットワークと敷地内無線への支出や投資を急ぐ決定をしたことです」と氏。「当社には市場を上回る速さで成長し、将来的には利益率を2桁に拡大するという明確な抱負があることがおわかりいただけるでしょう」
ノキアは昨年11月、SaaS(Software as a Service)ポートフォリオに5GCを追加している。ポートフォリオで10番目となるプラットフォームで、実装が最も複雑なものの1つだ。
5GCソリューションマーケティング担当役員のエド・エルキン(Ed Elkin)氏がこれについて説明し、課題となったのは5G SAコアネットワークを開発し、パブリッククラウド環境に移行して安定稼働させること、それをパッケージに収めて購入しやすくすることだったと述べている。
![Dan Meyer](https://www.newsme.jp/wp-content/uploads/2022/06/Meyer-2.jpg)
Dan Meyer is Executive Editor at SDxCentral, with a focus on telecom, 5G, radio access networks (RAN), and edge networking. Dan has been covering the telecommunications space for more than 20 years. Prior to SDxCentral, Dan was Editor-In-Chief at RCR Wireless News. You can contact Dan directly at: dmeyer@sdxcentral.com, on Twitter at: @meyer_dan, or on LinkedIn at: dmeyertime.
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