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文:Tobias Mann

米半導体Nvidia社、英Arm社の買収をめぐり独禁法違反調査を受ける

米半導体Nvidia社、英Arm社の買収をめぐり独禁法違反調査を受ける

米半導体メーカーのNvidia社が日本のコングロマリット、SoftBankグループから英半導体設計のArmホールディングスを400億ドル(約4兆1600億円)で買収しようとしている件は、1月第2週に英政府当局が独占禁止法違反調査の準備を開始したことを受け、暗礁に乗り上げた。6日、米紙Wall Street Journaが報じた(訳注:原文記事公開は1月7日)。

報道によると、英国の競争・市場庁(Competitions and Markets Authority: CMA)は正式な独占禁止法調査に先立ち、この合併が市場の競争にどのような影響を及ぼす可能性があるかについて第三者にコメントを求めたという。この調査は国家安全保障上の懸念について検討するものではないが、他の政府機関が介入する可能性もある。

Nvidia社は、9月から数か月に渡り噂されていたArmホールディングスの買収計画を発表した。同取引の下では、Arm社は引き続き英国ケンブリッジにある本社から事業を運営し、ブランド、オープンライセンス、顧客に対する中立性を保持する。

その際、計画の詳細が明らかにされ、Nvidia社はArm社のキャンパスにてArmベースのスーパーコンピュータの建設を開始し、Armの確立されたライセンスモデルを介して自社の半導体技術の多くをライセンスする計画だという。

この大規模な買収は当初から、米国、英国、中国、EUといった複数の市場の規制当局から厳しい調査を受けると予想されていた。同週に行われる独占禁止法調査は驚くべきことではない。取引の開始当初から、英国の当局者はこの取引を注意深く監視すると示唆していた。

また、厳しい貿易規制によって中国の半導体利益が脅かされるなか、米国を拠点とするNvidia社は中国でも厳しい規制当局の監視に直面する可能性がある。

Nvidia社によると、規制当局による審査には約18カ月かかる見込みだという。

Nvidia Faces Antitrust Probe Over Arm Acquisition

Tobias Mann
Tobias Mann Editor

Tobias Mann is an editor at SDxCentral covering the SD-WAN, SASE, and semiconductor industries. He can be reached at tmann@sdxcentral.com

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