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文:Tobias Mann

米NVIDIAの英Arm買収が解消=規制当局による致命打

米NVIDIAの英Arm買収が解消=規制当局による致命打

米NVIDIAはソフトバンク傘下の英半導体設計Armホールディングスを400億ドル(約4兆6,000億円)で買収しようとしていたが、その試みが潰えた。Nvidia社とソフトバンクは8日、「規制上の大きな課題」があるとして契約の解消を発表した。

NVIDIAはソフトバンク傘下の英半導体設計Armホールディングスを400億ドル(約46,000億円)で買収しようとしていたが、その試みが潰えた。Nvidia社とソフトバンクは8日、「規制上の大きな課題」があるとして契約の解消を発表した。

Arm社は2023年第1四半期までに株式を公開、再上場するとしている。

NVIDIACEOJensen Huang氏はステートメントで次のように述べている。「Armには明るい未来があり、私たちは今後数十年にわたり誇りあるライセンシーとして支援し続けます。Armは、コンピューティングにおける重要なダイナミクスの中心にいます。私たちは1つの会社にはなりませんでしたが、Armと密接に連携していくつもりです」

NVIDIA社は20209月にArmホールディングスの買収計画を発表。当時は18ヶ月以内に買収が完了するとの楽観的な見方を示していた。投資家からの圧力を受けていたArm社にとっては財務再構築の機会であり、NVIDIA側はArm社が持つ広範な知財ポートフォリオ、人材、ライセンスモデルを獲得できるはずだった。

しかしこの案件は開始直後から規制当局による強い反対に悩まされ、その後の数カ月間もその傾向は強まるばかりだった。

2021年初頭、英国政府がこの件について独占禁止法調査を開始、同年4月には国家安全保障上の理由で介入を行うと発表している。昨年10月には欧州連合(EU)も独自に調査を開始、買収がArm社の顧客に損害を与え、価格上昇につながり、技術革新を妨げるとの懸念を挙げた。

そして2021年も残り数時間になって米連邦取引委員会が合併阻止の訴訟を起こし、買収の頓挫は決定的となった。

また、今回の契約解消と同時にArmCEOSimon Segar氏の退任も発表された。氏のCEO在任期間は9年間で終了となる。取締役会は8日、IPプロダクトグループ(IPG)のプレジデントを務めるRene Haas氏がSegars氏の後任としてCEOに就任すると発表した。

ソフトバンクの孫正義CEOは次のように述べている。「レネは、株式市場への再参入に向けArmの成長を加速させるために相応しいリーダーです。また、過去30年にわたるサイモンのリーダーシップ、Armへの貢献と献身に感謝します」

https://www.sdxcentral.com/articles/news/regulators-deal-deathblow-to-nvidias-40b-arm-buy/2022/02/

Tobias Mann
Tobias Mann Editor

Tobias Mann is an editor at SDxCentral covering the SD-WAN, SASE, and semiconductor industries. He can be reached at tmann@sdxcentral.com

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