ソフトバンク、役員人事を刷新
日本の通信大手ソフトバンクが経営陣を刷新し、創業者で長年会長を務めてきた孫正義氏が会長職を退くことになった。
ソフトバンクは代表取締役社長兼CEOの宮内謙氏が同職を離れ、孫氏に代わって代表取締役会長に就任すると発表した。孫氏は引き続き取締役にとどまる。宮内氏の後任には現在代表取締役副社長兼CTOを務める宮川潤一氏が就任する。
4月1日に予定されているこの交代は、財務目標達成を目指す取締役会による取り組みの一環だ。同社は「上場企業として持続的な成長を実現するために、適切な時期に経営層の世代交代を図り、現在の経営体制が持つ強みを受け継いでいく必要がある」とコメントしている。
宮内氏の後継者選定は約2年前から始まっており、昨年から「本格的な審議」が始まったとしている。宮川氏の任命は、「先端テクノロジーへの深い知見」と同社よる複数の買収案件の統合に携わった経験が評価されたという。
宮川氏はまた、米子会社Sprintの技術担当COO(最高執行責任者)を務めていた時期もある。同社が苦戦していたネットワークのオーバーホール計画を再始動するため孫氏によって任命された。こうした取り組みの成果は良く言ってまちまちだった。Sprint社はネットワークの改善に必要な資金を調達できず、結局はT-Mobile US社による買収を嘆願している。
日本の通信市場が5G展開の真っ只中にあり、新興勢力の楽天という新たな全国規模の競合を相手にしている中での経営陣刷新だ。
ソフトバンクでの孫氏の遺産
今回の経営陣刷新の1年前、T-Mobile US社による26億ドルでのSprint社買収が完了し、Sprint社の将来をめぐる長期に渡ったドラマが終了した。ソフトバンクは2012年にSprint社の経営権を取得したが、背景には孫氏が米国市場への事業拡大を積極的に進めていたことがある。
しかし資金不足のため、Sprint社は大手競合のVerizon社やAT&T社の強力な競争相手であり続けることができず、かつては規模で劣っていたT-Mobile US社に瞬く間に追い抜かれてしまった。
孫氏はまた、ソフトバンクが1000億ドルを出資したビジョンファンド部門の監督でも忙しかった。同部門の業績は一進一退であり、ソフトバンクは最近、傘下の英Arm Holdings社を米Nvidia社に売却する動きを進めている。
Dan Meyer is Executive Editor at SDxCentral, with a focus on Telecom, 5G, radio access networks (RAN), and edge networking. Dan has been covering the telecommunications space for more than 20 years. Prior to SDxCentral, Dan was Editor-In-Chief at RCR Wireless News. You can contact Dan directly at: dmeyer@sdxcentral.com, on Twitter at: @meyer_dan, or on LinkedIn at: dmeyertime.
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