SD-WAN製品の「Versa Titan」、SASEプラットフォーム追加で強化
![SD-WAN製品の「Versa Titan」、SASEプラットフォーム追加で強化](https://www.newsme.jp/wp-content/uploads/2022/10/Versa-Titan-Gets-a-SASE-Booster-Shot.webp)
Versa Networks社は16日、中小企業向けSD-WANソリューションの「Titan」にSASEプラットフォームを統合、市場投入した。
2019年に発表されたTitanは、あらゆる規模の企業がSD-WANをよりシンプルに、簡単に導入できるようにすることを目的としていた。エンタープライズ向けSD-WAN製品と同じVersaオペレーティングシステム(VOS)基盤をベースに構築されていたが、ユーザーエクスペリエンスはリソースに制約のある小規模なITチームによる利用を想定して再構築されていた。
Versa社CMOのMike Wood氏はTitanについて、「とても使いやすいです。クラウドを介して真のSaaS(Software as a Service:サービスとしてのソフトウェア)モデルを提供したもので、ユーザーインターフェースは非常にシンプルです」と話す。
16日のアップデートで、同社は同じロジックをSASEプラットフォームにも適用した。「IT部門が実際にSASEを導入するためのシンプルな仕組みやモデルを作成するのは簡単なことではありません」とWood氏は言う。「私たちがVersa Titanによって実現したのは、リーンなITチームのためにSASEを非常にシンプルなものにしたことです」
Versa社は昨春の終わり、SASE市場に真っ向から参入した。当初、同社のSASEプラットフォームはPoP(Point of Presence)へのトラフィックルーティングをソフトウェアエージェントに依存していた。トラフィックは目的地に送られる前にPoPでゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)、セキュアWebゲートウェイ(SWG)、クラウドアクセスセキュリティブローカ(CASB)、クラウドベースのファイアウォールといったセキュリティ機能を適用された。その後、Versa社はコア製品であるセキュアSD-WAN製品やTitanにSASEスタックを統合している。
Titanの既存顧客は、オプションのサブスクリプションを利用すればVersa社のSASEセキュリティスタックをブランチやリモートの従業員にまで拡張することができるようになった。また、Versa Secure Accessクライアントを使用することで、CPE装置なしにクラウドベースのルーティングやセキュリティ機能を利用することもできる。このエンドポイントクライアントは任意のWindows PC、Mac、スマートフォン、タブレットで動作し、Versa社のPoPのSASEネットワークへのゲートウェイとして機能する。
「これにより、従業員は文字通りどこに移動しても――機能のフルセットを利用できるとまではいきませんが――安全に接続ができ、体験品質は以前より向上し、信頼性は担保され、デバイスまでセグメンテーションとポリシーが適用されるなど、さまざまな利点を享受できるようになりました」とWood氏は言う。「これらがリーンなITチームの手で実装できるようになったのです」
完全統合スタック
パンデミックによってリモートワークへの移行が進んだことを受けて、SASEはここ数カ月、話題の的となっている。12月、Versa社はSD-WAN製品・SASE製品のリモート導入件数が100倍に増えたと発表した。SASEプラットフォームを発表してからわずか6カ月後のことだ。
競合ベンダーのCisco社などはSASEプラットフォームを構築するに当たって自社開発や企業買収によって得られた技術を中心とし、VMware社などは提携関係に大きく依存しているが、Versa社はまた違った戦略を取っている。
同社はSD-WANプラットフォーム開発の早い段階でセキュリティを階層化する必要性を認識していた。しかしZscaler社のようなサードパーティのセキュリティベンダーと提携するのではなく、独自のセキュリティスタックを開発すると決め、このスタックが最終的にSASE製品の基盤となった。
「当社の製品の差別化ポイントは、単一のソフトウェアスタックであり、単一のシングルパスパイプラインであり、管理インターフェイスは1つであるということです」とWood氏は言う。
Versa社は独自のSASEスタックを開発した一方で、どんな状況であってもプラットフォーム全体をクラウドで提供すべきだという考えには反対している。代わりに、ソフトウェアスタックを導入する場所は顧客やサービスプロバイダに任せている。オンプレミスであっても、クラウドであっても、その2つの組み合わせであっても、最も合理的な場所であればよいという考えだ。
「私たちの見解では、多くの企業はすべてをクラウドに移行しているわけではないし、必ずしもすべてをオンプレミスに置いているわけでもありません」とWood氏は言う。多くの場合、顧客は「2つをブレンドしたモデルのようなものを求めて」いるという。
そして16日のアップデートにより、顧客がVersa社のSASE/SD-WAN技術を導入する方法はさらに増えている。
https://www.sdxcentral.com/articles/news/versa-titan-sd-wan-gets-a-sase-booster-shot/2021/03/
![Tobias Mann](https://www.newsme.jp/wp-content/uploads/2022/06/tobias.png)
Tobias Mann is an editor at SDxCentral covering the SD-WAN, SASE, and semiconductor industries. He can be reached at tmann@sdxcentral.com
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