米VMware、米半導体大手Broadcomの買収ターゲットに=報道
米半導体大手Broadcom(ブロードコム)が米VMware(ヴイエムウェア)の買収に向けて交渉中だと報じられている
買収が実現すればBroadcomの事業はソフトウェア分野にも拡大、米Dell Technologiesから数カ月前に独立したばかりのVMwareは再び大企業の所有に属することになる。
この件は22日、米Bloomberg(ブルームバーグ)が最初に報じたもので、実現すればVMwareの多岐に渡るマルチクラウド向けソフトウェア事業がBroadcomに加わる。その他、買収発表が「遠からず」なされる可能性があるとした報道もある。VMwareは5月23日に最新の決算電話会見を開く予定で、Broadcomの決算報告は6月2日となっている(訳注:原文記事公開は5月23日)。
本記事公開時刻までにBroadcomとVMwareからコメントは得られなかった。
米調査会社Dell’Oro Group(デローログループ)のリサーチディレクター、Mauricio Sanchez(マウリシオ・サンチェス)氏は、VMwareはBroadcomの事業を「うまく補完する存在」になるだろうと話す。
「Broadcom側にとっては多くの利点があります」。Sanchez氏はSDxCentralの取材で語った。BroadcomのCEO、Hock Tan(ホック・タン)氏は「常に提携先を探している」と指摘している。
「同社の半導体および成長中のソフトウェア事業部門にぴったりの提携先があるとすれば、間違いなくVMwareでしょう」。氏は付け加えた。
Broadcomは2018年にインフラソフトウェアベンダーの米CA Technologies(CAテクノロジーズ)を189億ドル(約2兆4,110億円)で買収、2019年にはセキュリティベンダーの米Symantec(シマンテック)を107億ドル(約1兆3,650億円)で買収している。
VMwareの買収が実現すれば、Broadcomがソフトウェア事業の展望を広げること以外にも、Dell TechnologiesのMichael Dell(マイケル・デル)CEOの懐が潤うことにもなる。Dell氏はVMwareのスピンオフ後も株式の41%を保有しているため、同氏には思いがけず相当な金銭的利益がもたらされる可能性がある。
VMwareのイノベーションに影響を与える可能性
一方でSanchez氏は警告も発している。買収によってVMwareが新たに獲得した自由が阻害される可能性があるという。
Dell Technologiesは昨年VMwareのスピンオフを完了。VMwareはこれによって自社のビジョンを実行する自由を得た。ソフトウェアによってあらゆるクラウドとハードウェアインフラにまたがる統合管理レイヤーを構築するというものだ。また、資本構造とガバナンスモデルもシンプル化している。
「Broadcomがこれまでにこうした大企業を買収してきた際は、買収先が公の場に出る機会を減らしてきました。効率を追求し、さまざまな削減を実施します」。Sanchez氏はBroadcomによる過去の買収について語った。「また、企業文化のミスマッチが起こるのではないか、VMwareはマルチクラウドの分野でスイスのような独立性を目指していると市場で認識されているのにBroadcomの特定のチップの使用に偏りすぎてしまうのではないか、といった心配もあります」
VMwareの元CEOで、現在は同じく半導体大手インテルのCEOを務めるPat Gelsinger(パット・ゲルシンガー)氏も同様の懸念を抱いていることをほのめかしている。
「あの会社にはたくさんの思い入れがあります」。Gelsinger氏は同じ週にスイスのダボスで開催された世界経済フォーラムを視察した際、Yahoo Finance Liveの取材に対して語った。「どんな構造的な変化や買収があったとしても、私が見たいのはVMWareのイノベーションの精神が健在だということです。……(中略)……この巨大かつ革新的なソフトウェア資産は、ハイブリッドクラウドと基本となるプラットフォーム技術という強力な組み合わせによって生まれました。もし(買収が)そうしたイノベーションサイクルを手助けするものでない場合、おそらく良いこととは言えないでしょう。手助けするものであれば、きっと良いことなのではないかと思います」
https://www.sdxcentral.com/articles/news/vmware-a-broadcom-target-report-states/2022/05/
Dan Meyer is Executive Editor at SDxCentral, with a focus on containers, lifecycle service orchestration, cloud automation, and DevOps. Dan has been covering the telecommunications space for more than 20 years. Prior to SDxCentral, Dan was Editor-In-Chief at RCR Wireless News. You can contact Dan directly at: dmeyer@sdxcentral.com, on Twitter at: @meyer_dan, or on LinkedIn at: dmeyertime.
Dan Meyer is Executive Editor at SDxCentral, with a focus on containers, lifecycle service orchestration, cloud automation, and DevOps. Dan has been covering the telecommunications space for more than 20 years. Prior to SDxCentral, Dan was Editor-In-Chief at RCR Wireless News. You can contact Dan directly at: dmeyer@sdxcentral.com, on Twitter at: @meyer_dan, or on LinkedIn at: dmeyertime.
JOIN NEWSME ニュースレター購読
KCMEの革新的な技術情報を随時発信
5G・IoT・クラウド・セキュリティ・AIなどの注目領域のコンテンツをお届けします。
KCME注目の技術領域に関するテックブログを配信しています。
KCME注目の技術領域に関するテックブログを配信しています。
RELATED ARTICLE 関連記事
-
ネットワーク StringerAI2025.01.09
ノキア、アルカテル・サブマリン・ネットワークス(ASN) のフランス政府への売却を完了
ノキアは、同社の海底ネットワーク事業であるアルカテル…
-
OPEN-RAN Dan Meyer2024.12.26
AT&TがオープンRANプログラムを強化=重要性はどの程度か
米通信大手AT&Tが大規模なオープンRAN計画を進め…
-
IT Chris J. Preimesberger2024.12.25
AWSの年次イベント「re:Invent 2024」が閉幕=新ツールが多数登場
世界最大のクラウドコンピューティングソフトウェアメー…
-
IT Dan Meyer2024.12.20
VMwareからの移行にはどのくらい時間がかかるのか
Broadcomは新たにVMwareの親会社となった…
HOT TAG 注目タグ
RANKING 閲覧ランキング
-
IT Dan Meyer
BroadcomによるVMware製品の価格/ライセンスの変更がどうなったか
-
ネットワーク Sean Michael Kerner
2024年における10のネットワーキング技術予測
-
IT Dan Meyer
ネットワーキング業界の混迷、顧客の懸念=HPEとジュニパー、シスコをめぐって
-
IT Dan Meyer
シスコが「堅調な」滑り出し=1Q決算、AIとSplunkが後押し
-
IT Dan Meyer
BroadcomがVMwareパートナープログラムの詳細を発表
-
セキュリティ Nancy Liu
SASE市場が急成長=第1四半期、首位はZscaler
-
スイッチング技術 Tobias Mann
コパッケージドオプティクスの実用化は何年も先=専門家談
-
IT Dan Meyer
米キーサイトがVIAVIのスパイレント買収に「待った」=15億ドルを提示
-
IT Dan Meyer
米BroadcomとAT&Tの対立が一旦緩和=VMwareをめぐって
-
セキュリティ Tobias Mann
米CitrixはMcAfee社、FireEye社と同じ運命を辿るのか=買収合併の後に