VMware社CEO、5G事業者や企業にとっての重要基盤になれると話す
VMware社CEOのRaghu Raghuram氏は5日、同社にはデータセンターやネットワークの仮想化で実績があり、5G事業者やエンタープライズ企業にとっての自然かつ重要なパートナーになれると話した。
「5Gにおける当社の役割は、5G RANソフトウェアを実行する5G基盤を提供することです」。氏は言う。「5G RANの領域で起こっている重要なことの1つに、RANがソフトウェア化されていっているということがあります。このため当社では、さまざまなパートナー企業の協力を得て仮想化RANソフトウェアスタックを用意しました」
同社は今年、「VMware Telco Cloud Platform RAN」を発表した。ネットワーク事業者向けの各種の技術を再編成・再パッケージ化したスタックをさらに発展させた製品で、インフラの中でも最も広範囲に展開されるネットワーク事業者のインフラがターゲットだ。
同プラットフォームの最初の顧客は米Dish Networkだ。グリーンフィールドの通信事業者を目指す同社は5GオープンRANの展開・商用化を何度も延期してはいるが、同製品の利用について変更はしていない。最近では、5Gの商用化を2022年初頭に延期すると発表した。2020年末までに1つ目の市場でサービスを開始するという当初の計画からは随分遅れることとなっている。
この取り組みは先駆的なものとして評価を受けることになるかも知れず、通信業界におけるVMware社のポジションを飛躍的に向上させる可能性があるが、そのためには商用展開によって大規模展開に対応する能力がVMware社にあることが証明される必要がある。
「VMwareの技術が支える5GオープンRANベースのサービスが北米で初めて本格的に本番運用される」のをRaghuram氏は楽しみにしており、オープンRAN分野でのVMware社の今後について、これまでと同様にわくわくし続けているという。
オープンRANがVMware社の通信業向け事業を後押し
「RAN分野のソフトウェアで起きている変化のうち、最もエキサイティングなのがオープンRANの登場です。ソフトウェアベースのRANのためのオープン標準の実装です」。Raghuram氏は「VMworld」の期間中の記者会見で語っている。
氏は社名こそ出さなかったもののDish社と進めている仕事について言及し、これは通信業界に対して「当社ができることのほんの始まりに過ぎません」と述べた。「その後、5Gで最もエキサイティングな領域はエンタープライズ企業での5G利用になるでしょう」。エンタープライズ5GがVMware社にとって「5Gイノベーションの次の段階」になるとした。
VMware社でサービスプロバイダーおよびエッジビジネス部門担当の上級副社長兼ゼネラルマネージャを務めるSanjay Uppal氏の説明によると、プライベート5Gと5Gで稼働するエンタープライズアプリケーションが特定のいくつかの分野で市場に登場してきているという。
5Gアーキテクチャの進化が続いていることや、5Gを他のインフラと組み合わせて利用する取り組みが行われていることもこうした進歩にプラスになっていくとした。
「5Gがオンデマンドのネットワークになるのはこれが初めてです。そうしたネットワークにはオープンインターフェースがあります。SASEレイヤーに当たるオーバーレイレイヤーがプログラムで5Gにアクセスできるようになり、エッジアプリケーションが5Gにアクセスして低遅延、自律性、ディスコネクテッドオペレーションといった機能を利用することができるようになります」。Uppal氏は言う。
「VMwareが投資しているのはそうした分野すべてです。私たちは、5Gに対して投資がされ続けるならば、まったく新しいタイプのアプリケーションが生まれるだろうと考えています。その中には今日では想像もできないようなものもあるでしょう」
Matt Kapko, senior editor at SDxCentral, covers 5G network operators, radio access network suppliers, telco software vendors, and the cloud. He has been writing about technology since before the dawn of the iPhone, and covering media well before it was social. Matt can be reached at mkapko@sdxcentral.com or @mattkapko.
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