5G
文:Matt Kapko

VMware社、5G事業者の「中枢神経系」を目指す

VMware社、5G事業者の「中枢神経系」を目指す

VMware社で通信・エッジクラウド製品管理担当VPを務めるLakshmi Mandyam氏によると、同社は進化を続けるマルチクラウドプラットフォームによって、5Gネットワーク事業者の「中枢神経系」となることを目指しているという。

「当社は、通信事業者の行く道のりを加速させることが自分たちの役割だと考えています」と氏は言う。これには、通信事業者のネットワークの最新化とそれによる収益化、コアネットワークからエッジや無線アクセスネットワーク(RAN)までをカバーする一貫した管理レイヤーの導入などが含まれる。

ネットワークの運用・管理はサービス開始前に通常行われる展開・統合作業と同じくらい複雑であり、そのため多くの通信事業者は、日々の運用で遭遇する課題の克服に注力しているとMandyam氏は説明する。

5Gインフラはより分散しているため5Gネットワークのトポロジーはより複雑であり、サービス創出には迅速さが求められる。こうしたことが新サービスを商用化する際に必要となる活動を複雑なものにしており、通信事業者は「サービスを迅速に設計・展開できるプラットフォームを是非とも必要としています」と氏は言う。

 

VMwareの5Gテレコムクラウドの進化

5Gテレコムクラウドプラットフォームを進化させるうえでVMware社が重視しているのはそうした点だとMandyam氏は言う。通信事業者は、人工知能(AI)と融合したネットワーク機能やエンタープライズアプリケーションをエッジで実行できる、共通のモバイルエッジクラウドプラットフォームを必要としている。「私たちのプラットフォームのテナントが実際に効果を上げているのはこの点です」と氏は言う。

また、Mandyam氏によると、VMware社はネットワーク事業者がそうした資産をエッジで利用し始める場合に備え、マルチクラウド機能を改善し5G RANをサポートできないか検討しているという。この取り組みは初期段階であるとも付け加えた。

「クラウドへの移行がまず行われているのはITワークロードが中心です。クラウドの利点の1つはもちろんハードウェアの要件を抽象化できることですが、無線アクセスネットワーク(RAN)には非常に高いリアルタイム性が求められますので、この分野ではストーリーが形作られている最中だと思います」と氏は言う。

VMware社は、通信事業向けの取り組みを開始するに当たってコアネットワークの仮想化を支援することから始め、これまで多くの通信事業者がこのフレームワークを採用してきた。通信事業者各社は仮想化した基盤の上にさらなるクラウドネイティブ技術を展開しようとしているが、それにはクラウドベースのインフラのすべてのレイヤーで一貫したルック&フィールを持つプラットフォームが必要だとMandyam氏は言う。

「業界では多くの変革が起きています。お客様がどのようにして5Gの機会を実現するか考え始めているなかで、当社はそうした変革の中心となることを是非とも目指しています」と氏は言う。

VMware社は独自の課題に直面してもいる。経営陣が空洞化していること、現在同社の株式の81%を保有するDell Technologies社がスピンオフの可能性を検討しており、将来的な関係性が不透明であることなどだ。

同社は今年初めにIntel社の経営を担うために去ったPat Gelsinger氏の後任となる新しいCEOを今も探している。最近では、EVP兼通信・エッジクラウド担当GMを務めていたShekar Ayyar氏が「SPAC(特別買収目的会社)」の指揮を執るために退任している。VMware社の通信・エッジ分野での計画に資する可能性のある、通信・5G・エッジといった分野の企業に投資する予定の会社だ。

 

オープンRANの豊富な可能性

エッジとオープンRANは5Gの直接の支流であり、VMware社ではこの2つの分野が今後数年間で大きく成長すると予想している。オープンRANというビジョンは、「5年前にネットワークの世界で見られた動きと似ています。人々はそのレイヤーのHW/SWを分離したいと考え、仮想化基盤や水平的な共通基盤へと移行していきました」とMandyam氏は言う。「それと同じ考えがオープンRANでも起こっています」

昨夏、VMware社は米Dish Network社のオープンRAN5Gネットワークを支えるクラウド基盤とインフラを提供するという大規模な5G契約を獲得した。また、Intel社と協力して、オープンな仮想化RAN向けに統合度と相互運用性の高いプラットフォームを開発している。

RANの進化は、通信事業者がネットワーク仮想化を段階的に進めてきたのと似ているとMandyam氏は説明する。オープンRANの分野で関心と活動が高まっていることに勇気づけられているとも付け加えた。

「一部の小規模な企業がイノベーションをもたらしているという点では、一種の興奮が漂っています。また、業界全体で、既存のプレーヤーすらも」ネットワーク事業者向けの実用的なオープンRAN製品の開発に取り組んでいることはまさしく称賛に値することだと思う、と氏は言う。

「顧客が新しいサービスを展開し、過去20~30年間のやり方を変えるのを支援するという共通の目標に向けて業界が一丸となって取り組んでいるのを見るのは、いつの時代でも良いものです。私はわくわくしています」とMandyam氏。

では、VMware社は同分野での地位を向上させるべく、オープンRANベンダーを買収する必要があると考えているのだろうか。氏は「どちらとも言うには時期尚早だと思います」と述べている。

https://www.sdxcentral.com/articles/news/vmware-wants-to-be-central-nervous-system-for-5g-operators/2021/04/

Matt Kapko
Matt Kapko Senior Editor

Matt Kapko, senior editor at SDxCentral, covers 5G network operators, radio access network suppliers, telco software vendors, and the cloud. He has been writing about technology since before the dawn of the iPhone, and covering media well before it was social. Matt can be reached at mkapko@sdxcentral.com or @mattkapko.

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