Google、年内に800Gデータセンタースイッチを発表か=米Dell’Oro Groupの予測
データセンタースイッチ市場は2022年、2桁成長が見込まれる。米調査会社Dell'Oro Groupのシニアリサーチディレクター、Sameh Boujelbene氏の予測だ。また、Googleが800 Gスイッチをリリースし、市場の成長をさらに促進する可能性があるという。
昨年のデータセンタースイッチ市場全体の売上はクラウドセグメントで2桁成長、非クラウドセグメントで1桁台半ばの成長率だった。Boujelbene氏の予測とも合致した。
氏の予測では、クラウドセグメントは供給が許せば非クラウドセグメントのほぼ2倍の成長率で成長し、今年も市場の脚光を浴び続けるという。現在、Tier2やTier3のクラウドサービス事業者の間ではスイッチ製品へのペントアップ需要があり、これがクラウドセグメントの成長を促進、非クラウドセグメントの成長はデジタル化の加速を受けて進むという。
「このような堅調な市場予測につながった主な要因の1つには、供給難が続いていることでパニック的な購買がなされていることがありますが、それ以外にも、この市場で強い需要が続くと予測できる根本的な要因がいくつか存在します」。氏は自社ブログに書いている。
とはいえ、Dell’Oro Groupでは供給難が改善するのは今年後半以降になると見ており、引き続き市場のパフォーマンスが脅かされる可能性があるとしている。
Google、Amazon以外にも高速スイッチの導入が広がる
データセンターで200 Gスイッチ、400 Gスイッチの導入が加速し、設備投資額が増加することも予想される。
これまでに出荷された高速スイッチは主にGoogleとAmazonが消費している。Boujelbene氏によると、昨年後半にマイクロソフトとMetaへの出荷が増え始めたが、認定サイクルが未完だったため売上の一部は今年に繰り延べられたという。これを踏まえ、市場では2022年、200Gポート・400Gポートの数が2倍以上になるという予測だ。
ハイパースケーラーでの導入が進めば、スイッチベンダー大手の利益にもなる。
「GoogleやAmazonによる200G・400Gの導入では主にホワイトボックススイッチベンダーが恩恵を受けましたが、マイクロソフトやMetaで200G・400Gの展開が加速すれば、米Aristaやシスコのような一部の名の知れたベンダーの利益となるでしょう」。Boujelbene氏は質問に答えて書いている。
800Gスイッチによるコスト削減と効率化
ほとんどのデータセンターではまだ200Gスイッチや400Gスイッチの導入もしていないが、800Gのオプティクスが利用可能になったことから、Googleが今年は800Gスイッチを導入するのではないかと氏は考えている。
氏によると、800Gのオプティクスは400Gのオプティクス2台よりもコストが約30%低いため、データセンターで800Gスイッチを利用すればシステムレベルでビットあたりのコストを削減することができるという。
スイッチチップの容量も、100G SerDes(Serializer/Deserializer:サーデス)技術によって12.8Tから25.6Tへと倍増するだろうという予測だ。また、800Gスイッチは「こうしたチップをベースに800G 32ポートの1U固定フォームファクタで構成する」ことが可能で、各ポートは400G 2ポートや100G 8ポートとして構成することもできる、と氏は書いている。
Nancy Chenyizhi Liu is an Editor at SDxCentral covering security, data center/networking, and cloud native technologies. She is a bilingual communications professional and journalist with a Bachelor of Engineering in Optical Information Science and Technology, and a Master of Science in Applied Communication. She has nearly 10 years of experience reporting, researching, organizing, and editing for print and online media companies. Nancy can be reached at nliu@sdxcentral.com.
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