SD-WAN
文:Tobias Mann

Cisco社、SD-WANでの提携先をまた獲得=KDDIアメリカ

Cisco社、SD-WANでの提携先をまた獲得=KDDIアメリカ

Cisco社の「Viptela SD-WAN」製品が、このほどKDDIアメリカのマネージドSD-WAN製品ポートフォリオの一部として利用可能になった。

日本の通信プロバイダーKDDIの同事業部は、Viptela SD-WANでブランチ間接続を提供するほか、自社の提供する「Microsoft Azure Cloud Services」とも組み合わせる計画だ。Viptelaによって、企業の拠点から同パブリッククラウドプロバイダーのインフラ上で稼働するワークロードへのセキュアなアクセスが可能になる。

2017年にCisco社が買収したViptelaは、「Azure Virtual WAN」をサポートするいくつかのSD-WAN製品の1つだ。ViptelaとAzure Virtual WANの統合により、顧客は自社のWANをAzureに拡張し、そこで稼働するワークロードとSaaSアプリケーションのパフォーマンスを最適化することができる。

このSD-WANプラットフォームは、MPLSサービス、ブロードバンド、専用インターネットアクセスのいずれを使用していても企業の既存のWANインフラにオーバーレイする形で展開することができる。導入後は、ネットワーク、サービス品質、あるいはセキュリティポリシーに基づいてトラフィックを最適なWANリンク上でインテリジェントにルーティングすることができる。

KDDIアメリカはSD-WANと関連のないCisco社の機器やサービスを30年以上に渡って提供しているが、Cisco社のSD-WAN製品を扱うのはViptelaが初めてだ。また、VMware社傘下のVeloCloud社が提供するSD-WANサービスも提供している。

 

Cisco社、SD-WANのリーチを広げる

Viptelaはここ数年、採用が広がっている。Cisco社のSD-WANの顧客は直近の集計時点で20,000社以上に上るという。

Cisco社のSD-WAN立ち上げ協業プログラム(Cisco’s global Managed Services Partner (MSP) Program)に今回KDDIが参加したことで、Cisco社のSD-WAN製品のリーチを拡大する提携関係がまた1つ増えた形だ。

Cisco社は2月、米Comcast社、Verizon社との協業を発表した。前者では、Comcast Business社の顧客が抱えたリモートワークでの課題を従業員の自宅に「Meraki」VPNゲートウェイを送ることで解決した。後者では、Verizon社のSD-WANポートフォリオにフルマネージド・コマネージドのSD-WANサービスを導入している。

また、SASEの台頭とともに、この1年間でCisco社のネットワーキング部門とセキュリティ部門はより緊密な関係になってきている。

昨春、Cisco社は「Viptela SD-WAN」、クラウドセキュリティの「Umbrella」、アイデンティティ管理の「Duo」を統合し、独自のSASEアーキテクチャを構築した。その後Viptelaのアップデートによって、既存のViptelaの顧客はUmbrellaのPOP(Point of Presence)にトラフィックをブレイクアウトし、追加の検査をすることができるようになっている。

https://www.sdxcentral.com/articles/news/cisco-scores-another-sd-wan-win-with-kddi-america/2021/02/

Tobias Mann
Tobias Mann Editor

Tobias Mann is an editor at SDxCentral covering the SD-WAN, SASE, and semiconductor industries. He can be reached at tmann@sdxcentral.com

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