業界団体GSMAは、毎年恒例のMWCバルセロナについて、同市で開催する予定を1年追加した。これは、今年のイベントがCOVID-19ウイルスの流行のために寸前で開催中止されたのを受けてのことだ。

両当事者（GSMAとバルセロナ市）は、「引き続きMWCバルセロナを将来に向けて維持・拡張する強い勢いがあると見ており、2024年までのMWC開催に合意した」と説明している。GSMAは以前、2015年にバルセロナ市と5年間の延長契約を結んでおり、同イベントは2023年まで同市で行うと定めていた。

GSMAは今年のイベントを、開始のわずか2週間前、2月12日（米国時間）に中止した。これは、同イベントの大規模な出展者の多くがコロナウイルスへの懸念のために参加を取りやめると発表したのに引き続いてのことだった。

今年のイベントはバルセロナでの連続開催15年目となる予定だったが、中止により同市の経済活動に約5億ドルの損失が出たと推定されている。今回は、昨年の開催時の109,000人と同程度か、それを上回る来場者数が見込まれていた。

「2024年まで開催期間を延長することで、私たちは、私たちを取り巻くエコシステムへのコミットメントや、開催都市関係者と私たちとの強力かつ相互に有益な協力関係を示しています」とGSMAのCEOであるJohn Hoffman氏はコメントで述べている。「多くの出展者から未来のイベントに対して多大な支持と早期のコミットメントを得られたことを報告でき、嬉しく思います」

バルセロナがあるカタルーニャ州の政府は先週、ウイルス流行が始まって以降、地域で約7,100人がCOVID-19で亡くなったと報告している。

GSMA MWC展示会の計画が進行中

GSMAは先月、今年のイベントの費用を支払ったベンダーや参加者向けの補償パッケージを発表した。このパッケージは、1年間の中断はあるものの同イベントの継続を保証しようとするものだった。

個人参加者の場合は、元の支払い方法でチケットの全額が返金される。出展者は、財政上、将来のイベントに出展料を繰り越すことを奨励されている。この補償体系は、今年のGSMAの主な収入源を保護し、将来の展示会計画を強固にしようとするものでもある。

「参加者、出展者、スポンサーがいなければ、MWCバルセロナはありえないという認識です」と同組織はコメントで述べている。「GSMAは、業界の仲間たちの継続的な支援に感謝しています。このアプローチは、今後何年にもわたってMWCのエコシステム全体との長期的な関係を確保することを目指しており、MWCバルセロナ2021に参加するすべての人に最高の機会を提供するために作成しました」

GSMAは、10月28日から始まる毎年恒例のMWCロサンゼルス大会の開催については、現状開催の予定でいる。同組織はまだCOVID-19関連の補足をこうした計画に追加していない。しかし、カリフォルニア州知事のGavin Newsom氏は先週、ウイルスワクチンが使用可能になるまでは、カリフォルニア州での大規模な集会は許可されないと予想していると述べている。

The Mercury Newsによれば、Newsom氏は「私たちが集団免疫を獲得しワクチンが手に入るようになるまでは、大規模な集会が行える可能性はせいぜいごくわずかです」と記者会見で述べたという。「考えられるあらゆる違い、健康状態やそれ以外も含めてですが、さまざまに異なる何百、何千、何万もの見ず知らずの人々が一堂に会する大規模なイベントの開催というのは、現在のガイドライン、現在の予想に基づいたカードの中にはありません」

GSMAはSDxCentralへのコメントで、次のように述べている。「COVID-19の移り変わる状況に注意を払い、考慮すべき緊急データを取得するとともに、保健当局、政治家、その他の当局が緊急かつ長期的な健康と安全性を考慮した検討を行っていることを尊重しています。MWCバルセロナ2020に向けて、私たちはこれらの当局に定期的に助言を求めており、健康と安全が私たちの最優先事項であるからには今後もそれを続けていきます。今のところ、私たちはMWC LAを非常に楽しみにしており、今後予定されている大規模イベントに関する政府の命令には迅速に対応していきます」

更新情報：MWC LAの展示プランに関するGSMAからのコメントを加え、記事を更新しました。

GSMA Sees ‘Strong Momentum’ for Future MWC Events