英BTが英QiOのAIを採用、IoT/エッジのエネルギーを最適化
英通信大手BTグループが5月18日、英QiO Technologiesとの提携を発表した。QiOが提供するAI技術を活用して顧客企業の事業全体にわたるエネルギー消費を最適化、サステナビリティ目標の達成を支援する。
これによって顧客企業が今後10年間で6000万トンの炭素排出を回避できるよう支援することが可能になるという。
「私は気候危機に対処する上で、当社には果たすべき非常に重要な役割があると思っています。お客様と力を合わせ、お客様の炭素排出量ネットゼロ達成をお手伝いすることが可能です」。BTのCPO兼CDO(最高製品・デジタル責任者)、フリデイ・ラビンドラナート(Hriday Ravindranath)氏が語った。
BTがQiOの「Foresight Optima AI」と併せて提供するエッジコンピューティングデバイスは、IoTセンサーやデータベース、機械の制御設定、エネルギー源、外部データからリアルタイムのデータを取得し、各変数を分離・最適化する。同ソリューションを利用すれば、エネルギー消費を削減しながら生産性と品質も向上させることができるという。
QiOのAIはエネルギー効率指標(EEI)を利用して各変数を評価する。EEIでは過去のさまざまな工程の組み合わせを調べ、ある変数のエネルギー効率が最も高かった時の事例とその理由を特定する。また、立地や設備も考慮してベストプラクティスを特定する。
AIはBTのエッジコンピューティングデバイスでホストされ、データは発生地点から物理的に近い位置のAIによって安全に処理されるという。また、エッジデバイス上にあることから関連するあらゆるシステム、ハードウェア、資産に接続が可能で、評価・最適化中のプロセスに対して完全な可視性を提供できるとしている。
「データが鍵です」。ラビンドラナート氏は言う。「あまりにも多くの企業が未だに手作業で排出量データを収集しています。そのためレポート作成が苦労の多い作業になり、業務改善での有用性が限られたものとなってきます。当社のソリューションではデータを安全に収集し、QiOのAIによってプロセスを最適化するための推奨ステップを提供します。さらに、お客様はこのデータを使用して標準的な方式のパフォーマンス報告書を作成することが可能です」
また、同じマネージドサービスの中で、IoT、クラウド、セキュアな接続といった他のデジタル機能を利用することもできるという。
QiOのAIはこれまでにも、ガラス、鉄鋼、セメント、自動車など、さまざまな業界に導入されている。同社によると、現在のところAIによって最大15%の省エネを実現できているという。例えば、ある大手ガラスメーカーではエネルギー消費量を6%、炭素排出量を22,000トン弱削減している。
https://www.sdxcentral.com/articles/news/bt-taps-qio-ai-for-iot-edge-energy-optimization/2022/05/
Emma Chervek is a reporter at SDxCentral covering environmental sustainability and cloud-native ecosystems. Emma lives in Denver with her dog Koby, and they go on the best walks in the world together. Emma can be reached at echervek@sdxcentral.com or @emmachervek on Twitter.
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