コンテンツデリバリネットワークやインターネットセキュリティサービスを提供するCloudflare社は、コンテンツ作成者と発行者向けに、画像のデジタル履歴をグローバルネットワーク上で保存できる業界初のワンクリックソリューションを導入した。この新機能「コンテンツ認証」は、デジタル情報を画像に直接添付できるため、作成者が自身の作品に対して適切なクレジットを受け取れるようにするとともに、消費者がデジタルコンテンツの真正性や変更履歴を確認できるようになる。

コンテンツ認証は、様々なメディアの起源を追跡するメカニズムを提供することを目的とした「Coalition for Content Provenance and Authenticity（C2PA）」によって設定された標準に基づいている。Cloudflareのこの取り組みへの参加は、デジタルメディアの信頼性を高めるという同社のコミットメントを強調するものである。

画像の真正性を検証するという課題は、特に画像の操作を簡素化する生成AIの台頭によって、著しく大きくなっている。この発展により、消費者が本物の画像とAIで生成された画像を区別することがますます重要になっている。Cloudflareの共同創設者兼CEOであるMatthew Prince（マシュー・プリンス）氏は、デジタル環境における信頼性と真正性の重要性を「これは単に個々の画像を保護することだけではなく、AI時代において信頼を維持し、適切な存在感を保ち続けるために必要なツールを発行者に提供することです」と強調した。

Adobe（アドビ）のコンテンツ信頼性イニシアチブのシニアディレクター、Andy Parsons（アンディ・パーソンズ）氏は、Cloudflareによるコンテンツ認証の実装を大きな前進と評価した。この認証情報をエッジで確実にアクセスできるようにすることが、オンライン上のやり取りに重要な「信頼のシグナル」を提供し、ディープフェイクやその他のAI関連コンテンツの課題に対する懸念が高まる中で、信頼性を強化する役割を果たすと同氏は強調した。

Cloudflare Imagesのユーザーは、ワンクリックで「コンテンツ認証情報の保存」オプションを選択できるようになり、Cloudflareのネットワーク全体での重要なメタデータを保護できる。画像に加えられた変更はすべて公開鍵暗号方式で文書化されるため、ユーザーはAdobeの「Content Authenticity Inspect」ツールを通じてそのデジタル履歴を確認できるようになる。この取り組みは、Cloudflareの広範なネットワーク全体で、コンテンツの来歴と真正性に関する標準の普及を促進することを目的としている。

Cloudflare Launches One-Click Content Credentials to Track Image Authenticity and Preserve Creator Attribution