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文:Julia King

イーロン・マスク氏の米スペースX、Tモバイルの周波数帯を利用へ

イーロン・マスク氏の米スペースX、Tモバイルの周波数帯を利用へ

米通信大手Tモバイル(T-Mobile)のCEO兼社長、マイク・シ―バート氏(左)と米スペースX(SpaceX)のチーフエンジニア、イーロン・マスク氏(右)。テキサスにあるスペースXの宇宙港兼ロケット開発・製造施設、「スターベース」(Starbase)で1日(木)夜に技術提携を発表した。

スペースXとTモバイルUSが技術提携を結んだ。Tモバイルが保有する周波数帯の一部をスペースXが運用する衛星コンステレーション「スターリンク」(Starlink)で利用する。

これにより、米国内で現在どの携帯キャリアネットワークもカバーしていない地域のうち50万平方マイルへの接続提供が可能になる。TモバイルのCEO兼社長、マイク・シ―バート氏が提供を発表したイベントで語った。

氏によると、同技術は早ければ来年後半にもベータ版の提供を開始、携帯タワーの電波が届かない地域でのメッセージングやメッセージングアプリの利用が可能になるという。いずれはデータや音声の円滑な伝送を実現することが目標だとした。

スペースXのチーフエンジニア、イーロン・マスク氏は、スターリンクのソフトウェアおよびハードウェアのアップグレードを行うとともに、「世界で最も先進的なフェーズドアレイアンテナ」だという強力なアンテナで同技術を支えるとした。氏は「(携帯電話が)ポケットの中や車の中にあれば」、「もちろん外を歩いている時にも」、接続を可能にできると確信していると語った。

また、ユーザーの携帯電話にはハードウェア変更を加えることなく衛星からの直接送信が可能になると補足した。

シーバート氏によると、今回の発表は「世界中の通信事業者への呼びかけ」でもあるという。この技術が稼働を始めれば相互ローミングが可能になり、海外キャリアを利用しているユーザーが米国内の接続を利用可能にできるとした。「私たちは双方とも、今夜のTモバイルのように世界中からたくさんの企業が参加してくれればくれるほど良いものになる、と考えています」と語った。

今回の提携は、特に遠隔地での携帯電話接続を強化するために衛星技術を利用するという業界全体の課題に呼応したものだ。

最近ではマイクロソフトが「Azure Space」プログラムを強化、遠隔地やエッジロケーションでプライベートLTE/5Gネットワークを展開する顧客に対して技術サポートや拡張サポートを提供している。

https://www.sdxcentral.com/articles/news/elon-musks-spacex-starlink-to-link-with-t-mobile-spectrum/2022/08/

Julia King
Julia King Editorial Assistant

Julia King is an Editorial Assistant at SDxCentral covering secure access service edge (SASE) and secure service edge (SSE). She also writes the monthly Money Moves and Headcount articles. She graduated from the University of Colorado at Boulder with a degree in Journalism and Spanish. Julia can be reached at jking@sdxcentral.com

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Julia King is an Editorial Assistant at SDxCentral covering secure access service edge (SASE) and secure service edge (SSE). She also writes the monthly Money Moves and Headcount articles. She graduated from the University of Colorado at Boulder with a degree in Journalism and Spanish. Julia can be reached at jking@sdxcentral.com

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