Google、循環経済への移行を支援
Googleが新しいスタートアップアクセラレーター(新興企業支援プログラム)を立ち上げた。目的は世界の資材管理・資源管理を循環経済型に移行させていくことだ。
「(従来型の線形経済は)人類に短期間での大きな進歩をもたらした一方で、環境への害や不公平、格差も生み出しました。特に、汚染の蔓延している工業地域付近に住む低所得層・資金不足の層にしわ寄せが行っています」。Googleの自社ブログでグローバルサステナビリティ担当チームリード、マイク・ワーナー(Mike Werner)氏が説明している。
循環型経済――企業の成長と資源消費の連動を断ち切り、原材料をできるだけ長く最高品質で使用し続けること――を構築すれば、あらゆる人にとっての安全や公平に近づくことができる。そのためには、物理的資源の加工方法、利用の仕方、リサイクルの仕方を全面的に再構築する必要があると氏は言う。「当社は循環型経済を実現し、無駄のない持続可能な未来を築く取り組みを支援したいのです」
同アクセラレーターでは、再利用や詰め替え、リサイクル、堆肥化、ファッション、食品、建造環境、循環型材料などの技術でサーキュラリティ(循環性)に関する問題解決を図るスタートアップ企業やNGOに対し、10週間のバーチャルプログラミング学習を提供する。
「当社は北米とアジア太平洋地域で循環経済に関する有意義な問題解決に取り組んでいるシードからシリーズAのスタートアップ、NGOを探しています。対象となるのはPMF(プロダクトマーケットフィット)をすでに達成またはその兆しのある組織、あるいは大規模にサーキュラリティに関する問題解決を進めている組織です」。Googleの技術サービス・サステナビリティチームのリーダーで同シードアクセラレーターの立ち上げを支援したエスティ・チェン(Estee Cheng)氏が米SDxCentralの取材で話している。
参加するとGoogleに加え、広く廃棄物管理や循環経済に関する業界エコシステムの専門家との接点ができる。「同アクセラレーターで専門家や関連リソースとのつながりを提供し、廃棄物管理・循環経済ソリューションの構築に弾みをつけていただければと願っています」とチェン氏。また、各スタートアップには専任の「サクセス・マネージャー」が割り当てられ、支援を提供する。
Googleから直接の資金提供はないが、「エクイティーフリーのサポート」と最大20万ドル分のGoogleクラウドクレジットが提供される。また、同プログラムのDemo DayにはGoogleのチャンネルで紹介され、投資家や寄付者とつながる機会もある。また、アクセラレーターを卒業すると「参加者グループはGoogleのグローバルな同窓ネットワークの一員となります」とチェン氏が説明している。
また、同アクセラレーターの目的は参加企業が開発した技術をGoogleが利用することではないという。とはいえ、「もしそうした結果になったら素晴らしいことです。循環経済を追求するには、私たちは協力して新しいソリューションや既存システムの改善策を見つけていく必要があります。こうしたスタートアップ企業様はごく初期の段階にありますが、今後Googleと提携していただき、何かのソリューションを利用させていただくようなことがありましたら非常に嬉しく思います」と補足している。
https://www.sdxcentral.com/articles/interview/google-accelerates-circular-economy-shift/2022/10/
Emma Chervek is a reporter at SDxCentral covering data center technologies and business cases, environmental sustainability, and cloud-native ecosystems. Emma lives in Denver with her dog Koby, and they go on the best walks in the world together. Emma can be reached at echervek@sdxcentral.com or @emmachervek on Twitter.
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