ノキアとGoogle、スマートフォンと連携した5Gネットワークスライシングの実証実験
ノキアとGoogleが5Gネットワークスライシング技術の普及に向けてスマートな進展を遂げた。複数のネットワークスライスやアプリケーションを1台のスマートフォン端末に繋げる。
試験ではURSP(UE Route Selection Policy)技術を利用、Android 13を搭載したGoogle Pixel 6を個人向け・法人向けアプリケーションを実行する複数のネットワークスライスに接続した。URSP技術ではデバイスが異なるネットワークスライスを動的に選択、接続することができる。ネットワークスライスはネットワークパフォーマンス、トラフィックルーティング、レイテンシ、セキュリティなどをカスタマイズ可能だ。
同研究では、RAN/TN/CN全体をスライシングできるノキアの4G/5Gネットワークスライシングプラットフォームを利用している。また、4G LTE・5G NRスライスの相互接続機能も搭載しており、各ネットワークスライスに割り当てるリソースの量を細かく制御することが可能だ。
Googleは昨年後半にリリースしたOS「Android 12」で初めてURSP技術を搭載した。同技術はエリクソン製・ノキア製のRAN装置およびコアNWプラットフォームで動作することが検証されている。エリクソンはこの時にGoggle、台湾の遠傳電信(Far EasTone)と共同でURSPの実証実験を行っている。
ノキアは2020年半ばに初めてネットワークスライシングへの取り組みを発表、ベンダーやネットワークに依存しないソフトウェアを展開した。各ネットワークの仮想スライスをさまざまな用途に合わせて拡大縮小することができる。
競合するエリクソンも2021年前半に同様の機能を発表している。
5Gネットワークスライシングのある一面
ネットワークスライシングは重要な開発であり、5Gの多くの標準や機能に入れられている。また、通信事業者がプライベートネットワークやアプリケーション固有のネットワークをオンザフライで組み立てる方法として注目を集めることが予想されている。
米調査会社ABIリサーチの最近の報告では、企業は「画一的な製品ではなく、多様なサービスの(SLAを)保証した5Gスライスに対してはプレミアムを支払う」と予想している。「また、企業は(ネットワーク)分離とセキュリティに対して各社異なる要件を持っています」
同社の予測では、5Gスライシング市場の売上は今年で3億900万ドル、2028年には240億ドルに成長するとしている。また、同技術が現在プライベートネットワークで提供されている機能に取って代わる可能性もあるという。
「5Gスライシングの『夢』の中心にあるのは詰まるところビジネス目標であり、単に技術目標というだけではありません」。ABIリサーチのアナリスト、ドン・アルーシャ(Don Alusha)氏が述べている。「業界内や顧客企業の事業の仕方を飛躍的に前進させることも必要になってきます。5Gでは3Gや4Gの時とは異なり、技術そのものではなく、技術によって可能になる戦略的な前進という価値に焦点を合わせるべきです。したがって、業界としてベンダーやCSPの売上にプラスの影響を与えると予測できるような活動をしていくために、5Gスライシングにおける合理的な原則を見出せるよう慎重なアプローチを取っていくことが必要です」
Dan Meyer is Executive Editor at SDxCentral, with a focus on Telecom, 5G, radio access networks (RAN), and edge networking. Dan has been covering the telecommunications space for more than 20 years. Prior to SDxCentral, Dan was Editor-In-Chief at RCR Wireless News. You can contact Dan directly at: dmeyer@sdxcentral.com, on Twitter at: @meyer_dan, or on LinkedIn at: dmeyertime.
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