英O2社、オープンRANの実証試験に成功

英国の通信事業者O2社は、ネットワークベンダーのNEC、米Altiostar社、韓国GigaTera Communications社、米Supermicro社と協同で行ったオープンRAN(O-RAN)の実証試験を成功裡に完了させたと発表した。試験には、オープンRANのエコシステムを発展させようと通信事業者各社が鋭意努力してきた成果が活かされている。
同試験ではNECがシステムインテグレータとして精密な全体設計を行い、同社が最近英国でオープンさせた事業開発拠点でエンドツーエンド試験を走らせている。試験はこのラボ環境にて、O2社のコアネットワーク上で行われた。
試験はO2社が昨年発表したオープンRANへの取り組みが基になっている。この取り組みでは米Mavenir社、英DenseAir社、英WaveMobile社といったベンダーとの提携がなされた。O2社はスペインに本拠を置く通信大手Telefonica社の子会社であり、Telefonica社のドイツ事業部でも、オープンRAN事業のシステムインテグレータにNECを選んでいる。
欧州でのオープンRAN推進
O2社の親会社であるTelefonica社は、先月オープンRAN技術の支持を表明した欧州の大手通信事業者4社のうちの1社だ。同社は、独Deutsche Telekom社、仏Orange社、英Vodafone社と共に、「O-RANアライアンス」、「Telecom Infra Project(TIP)」、欧州の政策当局、各国の政策当局と協力してオープンRANが「従来のRANソリューションと同等の競争力」を持てるよう支援していくと述べている。
4社はオープンインターフェースによって通信ネットワークのハードウェアとソフトウェアを分離する同技術を、個別に、また共同で展開することを約束する合意書にサインしている。モバイルキャリアが特にオープンRANに関心を寄せているのは、RANのプロプライエタリな性質、世界的なRANサプライヤー3社による実質的な独占状態に代わる選択肢として考案されたものだからだ。
Telefonica社はこうした通信事業者の中では最も具体的に実際の展開計画を明らかにしている1社であり、2025年までにサービスを提供している市場の少なくとも半分でオープンRANへの移行を行うと述べている。
通信事業者によるこうした後押しによって、従来の通信ベンダー各社も徐々にオープンRANモデル採用の方向に向かっている。オープンRANモデルはAmazon Web Services (AWS)社、Microsoft Azure社、Google Cloud社のようなハイパースケーラが支配するだろうと予想する向きもある。

Dan Meyer is Executive Editor at SDxCentral, with a focus on Telecom, 5G, radio access networks (RAN), and edge networking. Dan has been covering the telecommunications space for more than 20 years. Prior to SDxCentral, Dan was Editor-In-Chief at RCR Wireless News. You can contact Dan directly at: dmeyer@sdxcentral.com, on Twitter at: @meyer_dan, or on LinkedIn at: dmeyertime.

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