SD-WAN
文:Jessica Lyons Hardcastle

VMware社、SD-WANでCisco社を上回り優位に

VMware社、SD-WANでCisco社を上回り優位に

VMware社は8日(以下、現地時間)、フォーチュン100社のうちの89社、通信事業者トップ10のうちの8社を含む、15,000社以上の「Virtual Cloud Network」の顧客を獲得していると話した。仮想ネットワークスタックの1ピースであるSD-WANに関しては、225,000ヵ所以上の支社や支店がVMware社のSD-WANを導入している、と同社のネットワーキングセキュリティビジネスユニットのSVP兼GMであるTom Gillis氏は述べている。「当社はSD-WANのNo.1ベンダーです」とGillis氏は話す。

VMware社のこの主張は、IHS Markit社の2019年第4四半期のSD-WAN市場レポート、Frost and Sullivan社の2019年データ、Gartner社の最近の「2019 年WANエッジインフラストラクチャ部門マジッククアドラント」レポートを基にしている。

VMware社がSD-WANの顧客数と言ってよいものを公開したのはこれが初めてだ。

「これまでの20年間、支社・支店の分野を完全に支配していた別のネットワーク大企業がTasman Driveにあります。70%か80%の市場シェアです」とGillis氏は続けた。氏はこの競合の社名は挙げなかったが、カリフォルニア州サンノゼのTasman Driveにキャンパスを構えるCisco社のことを言っている。VMware社とCisco社は、それぞれVeloCloud社とViptela社を買収して以来、SD-WANベンダーのトップというタイトルを常に競い合ってきた。また、2020年第1四半期の時点で、Cisco社は20,000社のSD-WAN顧客がいるとしている。

「突然、私たちがNo.1になりました」とGillis氏は言う。「どうしてこうなったのか?仮想化が持つ力のおかげだと考えています」

そして氏は、あらゆるITインフラストラクチャについて挑戦を投げかけた。「我々は、インフラストラクチャのあらゆる側面に見出せる同じような機会に大いに注目し、調査しています。具体的な計画や意図はありませんが、簡略化できるインフラあるところVMwareありです。仮想化が解決策です」と話した。

VMware社は顧客数の発表に加え――同社によると、同社のVirtual Cloud Networkの顧客は2018年5月以降、各期平均で50%ずつ増加しているという――、ネットワークのアップデートも公開した。

 

Virtual Cloud Networkのアップデート

Virtual Cloud Networkは、その名が示すように、VMware Cloud Foundation(コンピューティング、ネットワーク、ストレージをバンドルした同社のフルソフトウェアスタック)のネットワークコンポーネントだ。同製品は、オンプレミス型プライベートクラウドで展開することも、主要なパブリッククラウド(Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Alibaba Cloud、Google Cloud、IBM Cloud、Oracle Cloudなど)のいずれかで実行することもできる。

Virtual Cloud Networkプラットフォーム内のネットワークツールの1つに、vRealize Network Insight Updates(vRNI、「ヴァーニー」と発音)がある。VMware社は8日、vRNIによってエンドツーエンドのネットワークの可視性と分析の提供を始め、ネットワークパフォーマンスの最適化とネットワークインフラストラクチャ全体のトラブルシューティングが可能になったと発表した。これには仮想オーバーレイと物理アンダーレイが含まれ、データセンター、マルチクラウド環境、ブランチロケーションに広がっている。

新しいフローベースのアプリケーション検出では、機械学習(ML)とアプリケーションのラベル付けアルゴリズムを使用して、アプリケーションと層の境界を検出する。「特に、これによって当社がフローのイメージを描かせて頂いて、NSXにフィードし、データセンターワークロードのマイクロセグメンテーションやセキュリティの推奨事項に関するルールを作成することができます」とGillis氏は話している。

vRealize Network InsightはさらにAWS Direct ConnectとVMware SD-WANのアプリケーション、ビジネスポリシーの統計情報をサポートし、Kubernetesのさらなる可視性とVMware NSX-T 3.0 のサポートも追加されている。「パブリッククラウドを可視化できないか、AWSを可視化できないか、という要望が多く寄せられています。そのためvRNIの今回のリリースで行ったのは、AWS上で稼働しているVMwareクラウドへのパスを提供することでした」と、VMware SD-WANのSVP兼GMであるSanjay Uppal氏は述べている。「これにより、可視性とテレメトリスタンプから、エンドツーエンドで何が起こっているのかを確認することができます」

 

VMware社のSD-WAN, NSXの新機能

VMware社は、NSXネットワーキング・セキュリティプラットフォームにも新機能を追加した。NSX-T 3.0 にはNSX Federationと呼ばれる新機能が含まれており、企業顧客にオンプレミスのデータセンター内でパブリッククラウドのような運用モデルを提供するものだと Gillis氏は述べている。これは、障害分離ドメインと全ロケーションで同期したグローバルポリシーを使用して行う。障害分離ドメインは、ネットワークの問題を単一のゾーンに封じ込め、問題の深刻度と影響を最小限に抑えることができるものだ。

また、NSX-T 3.0では、スイッチング、ルーティング、分散型ファイアウォール、マイクロセグメンテーション、ロードバランシングなどのコンテナネットワーキングサービスを、新しくリリースされたVMware vSphere with KubernetesやVMware Cloud Foundation 4プラットフォーム、VMware Tanzuポートフォリオ、VMware社以外のKubernetesプラットフォームにも拡張している。

この最新リリースは、5Gネットワークやエッジ戦略を展開する通信事業者もターゲットとしている。VMware社は、NSX-T 3.0 には仮想マシンのモビリティを実現するレイヤ3 EVPN、スケーラブルなネットワークを実現するマルチキャストルーティング、データプレーンのパフォーマンスの高速化などの機能が導入されていると話している。さらに、VMware SD-WAN は5Gのネットワークスライスアンダーレイと連携してインテリジェントなオーバーレイとして機能し、これによりコスト効率が高く、高性能で、アプリケーションを意識したネットワークエッジでのサービスに繋がると同社は述べている。

 

Microsoft社とAzure Edge Zoneで提携

また、VMware社はMicrosoft社と、5Gネットワークのエッジにコンピュートリソース、ストレージリソース、ネットワークリソースを配置する新しいAzure Edge Zonesにも共同で取り組んでいる。Azure Edge Zonesを利用すれば、顧客はVMware SD-WAN by VeloCloudなどの仮想ネットワーク機能(VNF)を導入して実行できるようになる。SD-WAN技術はAzureポータルに統合され、Azure Edge Zones全体でゼロタッチプロビジョニングが可能になる。これは、顧客のオンプレミスサイトにあるプライベートエッジゾーンに加え、Microsoft社が所有するロケーションやキャリアの施設にあるAzure Edge Zonesにもまたがることになる。

「この3つはすべて、ハードウェアとソフトウェアの両方を組み合わせたアーキテクチャ、集中管理されたコンピュートに加え(顧客が)さまざまなVNFを組み込むことができるアーキテクチャの中に含まれています」とUppal氏は話す。「私たちは、それらのものを組み合わせるSD-WANの骨組みのようなものです」

 

VMware社のVirtual Cloud NetworkはSASEなのか

また、Gillis氏とUppal氏は記者会見で、SD-WANに加えてデータセンターのネットワーキングとセキュリティの両方を含む同社のVirtual Cloud Networkスタックが、セキュアアクセスサービスエッジ(SASE、サシー)とどのように関係しているかについても詳細を説明した。SASEはGartner社が作った用語で、ネットワーク機能とセキュリティ機能をエッジクラウドで提供されるサービスに統合するアーキテクチャの一形態だ。

Uppal氏によると、短い答えはこうだ――「Virtual Cloud Networkは、SASEアーキテクチャに最適なプラットフォームです」。

「VMwareにとってVirtual Cloud Networkは、私たちのネットワーク分野での取り組みの全てを注ぐ、広範なフレームワークです」とUppal氏は述べている。「私たちは、SASEとはある側面のことだとみなしています。つまり、ネットワークサービスとネットワークセキュリティサービスがひとつのサービスとして、クラウド上で同じベンダーによって一緒に提供されるということです。そのため、クラウドベースのサービスをオンザフライで利用することができます」

氏は、全体で130ヵ所あるVMware社のゲートウェイ――通信会社の施設やコロケーション施設、IaaS(Infrastructure as a Service)やSaaS(Software as a Service)など――がSASEに有利であると語った。「これは最初にパケットを確認できるため、最良のプラットフォームです」とUppal氏は述べている。「その後、パケットをクラウドサービスに安全に誘導することもできますし、ゲートウェイ自体で実行されているサービスに誘導することも、コンピューティングを実行するサードパーティサービスに誘導することもできます。これらはすべて、Virtual Cloud Networkの1形態として調和します」

VMware Claims SD-WAN Dominance Over Cisco

Jessica Lyons Hardcastle
Jessica Lyons Hardcastle Managing Editor

Jessica is Managing Editor at SDxCentral covering security technology, trends, and threats. She has worked as an editor and reporter for more than 15 years at a number of B2B publications including Silicon Valley Business Journal, Environment + Energy Leader, and Solar Novus Today. Jessica can be reached at jhardcastle@sdxcentral.com or @JessicaHrdcstle.

Jessica Lyons Hardcastle
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Jessica is Managing Editor at SDxCentral covering security technology, trends, and threats. She has worked as an editor and reporter for more than 15 years at a number of B2B publications including Silicon Valley Business Journal, Environment + Energy Leader, and Solar Novus Today. Jessica can be reached at jhardcastle@sdxcentral.com or @JessicaHrdcstle.

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