AWSが「セキュリティパートナープログラム」に新カテゴリ追加=データプライバシー保護など

- AWSのコンピテンシープログラムが拡大。他には脅威検知・対応、アプリケーションセキュリティ、境界保護、コアセキュリティなどが追加された。
- 「どんな環境であってもセキュリティの確保が大変な仕事になり得るのは周知の事実です」。AWSのライアンオルシ(Ryan Orsi)氏が米メディアSDxCentralに対して語った。
- AWSは脅威ベクトルの変化に合わせ、今後もコンピテンシープログラムを拡大させていく。オルシ氏談。
AWSがパートナー企業の製品を検証・紹介する「AWSコンピテンシープログラム」のうち、セキュリティコンピテンシープログラムが強化・刷新された。IDおよびアクセス管理、脅威検知・対応、インフラセキュリティ、データ保護、コンプライアンスとプライバシー、アプリケーションセキュリティ、境界保護、コアセキュリティなど、企業が日々直面しているサイバーセキュリティの多くの課題をカバーする。
これとは別に、新しく「AWS レベル1 MSSPコンピテンシーパートナー」も発表されている。新たに6つの専門カテゴリーが追加され、顧客企業が24時間365日の監視・対応サービスを求めて検証済みのパートナーソリューションを探す際に役立つ。
「当社はお客様がセキュリティの専門用語を使わなくても必要なサポートを提供してくれるサードパーティソフトウェアをピンポイントで探し出せるように支援したいと考えています。もちろんいずれもAWSによる検証済みのソフトウェアです」。ボストンで7月下旬に開催された「AWS re:Inforce」の基調講演で、最高情報セキュリティ責任者(CISO)兼セキュリティエンジニアリング担当バイスプレジデント、CJ・モーゼス(CJ Moses)氏が話している。
モーゼス氏によると、AWSは顧客からのフィードバックを基にコンピテンシープログラムを再設計、8つのカテゴリーに分類して40以上の顧客ユースケースに対応できるようにしたという。
「AWSセキュリティコンピテンシープログラムは、AWSのお客様が特定のセキュリティカテゴリーを専門とするソフトウェアパートナー、サービスパートナーを簡単に見つけられるように支援するものです」
AWSでセキュリティコンサルティングおよびMSSP(マネージド型セキュリティサービスプロバイダー)担当グローバルパートナープラクティスチームリーダーを務めるライアン・オルシ(Ryan Orsi)氏も米メディアSDxCentralに対して語っている。「クラウドやオンプレミスなど、どんな環境であってもセキュリティの確保が大変な仕事になり得るのは周知の事実です」
「これら2つのプログラムによって、お客様の作業を最高に簡単とは言わないまでも、これまでよりはるかに簡単なものにできたと考えています。一種のワンストップショップができたことによって、自社の特定の環境で運用できるセキュリティソフトウェアを見つけることができるようになりました」とオルシ氏。「インストールや展開に関するサポートに加え、必要があれば従業員向けの操作方法トレーニングまで提供する企業を探すことも可能です」と補足した。
IBMもMSSPコンピテンシーのメンバー企業の1社だ。「AWS レベル1 MSSPプログラムでは、お客様にIBMがパートナー企業であり、クラウドセキュリティへの備えを充実させ、事業のイノベーションやモダナイゼーションを実現する企業となる上で一助になれることを認識していただけるでしょう」。同社でセキュリティ戦略プログラムディレクターを務め、AWS市場投入戦略を担当するマイケル・サンダース(Michael Sanders)氏はSDCentralのメール取材で語っている。
同じくMSSPパートナーの米ディープウォッチ(Deepwatch)でCTOを務めるウェスリー・マリンズ(Wesley Mullins)氏もSDxCentralに語っている。「AWSとの協業によって、変化の激しい今日の脅威環境に迅速に対応するのに必要なスピード、アジリティ、拡張性を備えたセキュリティサービスを提供することができています」
オルシ氏によると、AWSのパートナープログラムは今後も拡大していくという。「私たちのチームは、セキュリティコンピテンシーのメンバーとレベル 1 MSSPコンピテンシーのメンバーを充実させることに集中していきます。(中略)新たなイノベーションが登場すれば新たな脅威ベクトルも発生します。私たちは常にこれに対抗できる状況を確保していきます」
「セキュリティ業界全体に見られる曖昧性を大きく軽減するためにクラウド事業者である当社が意味のある支援を提供する上で、これは非常に必要とされていたものです。曖昧さの中に道を切り開いたのです」。氏は語っている。

Liz Coyne is Managing Editor at SDxCentral. She has been a writer and editor for over 30 years covering a wide range of topics including robotics, technology, telecommunications, finance, crypto, business, politics, and more. She began her career at Carnegie Mellon University where she wrote about the university’s alumni, and is published in McSweeney’s Internet Tendencies. Prior to SDxCentral, she was at Blockworks and Light Reading.

Liz Coyne is Managing Editor at SDxCentral. She has been a writer and editor for over 30 years covering a wide range of topics including robotics, technology, telecommunications, finance, crypto, business, politics, and more. She began her career at Carnegie Mellon University where she wrote about the university’s alumni, and is published in McSweeney’s Internet Tendencies. Prior to SDxCentral, she was at Blockworks and Light Reading.
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