Google Cloud、BigQueryの料金の手頃さとVMに対する優位性をアピール
Google Cloudがサーバーレス データウェアハウス サービス「BigQuery」の「大きな変更点」を発表した。新しい料金体系、オートスケール機能、データ圧縮後のストレージ容量で課金するモデルなどだ。「Google Data Cloud and AI Summit」の開催に先立ち、米Google Cloudでデータベース・データ分析・「Looker」担当ゼネラルマネージャー兼バイスプレジデントを務めるGerrit Kazmaier(ゲリット・カズマイアー)氏が語った(訳注:原文記事公開は3月30日)。
BigQueryはサーバーレスであるため、顧客はリアルタイムのニーズに合わせて計算リソースを少量追加、予期せぬワークロードに対してオートスケールで対応することが可能だ。「基本的に、処理時間に対してワークロードが必要とする正確な量のリソースが提供されます」とKazmaier氏は説明する。これによってオートスケールを基本とした新しい料金モデルの導入が可能になったという。
この日発表された新料金体系「BigQuery Editions」は柔軟性と料金の手頃さをさらに追及したものとなっている。各種の機能セットから顧客が選択したものを年単位で提供する階層型モデルだ。顧客は「Standard」「Enterprise」「Enterprise Plus」の3つの「エディション」から好きな価格・パフォーマンスのものをワークロード毎に選択することができる。
「2023年は乗り越えるべき課題とチャンスが両方ある年です。お客様は適切に財務を管理するために、最適化が可能な柔軟なデータクラウドを必要とされています」と氏は言う。
VM、道を譲ってくれないか
他の選択肢としてはVM(仮想マシン)ベースのサービスがある、とKazmaier氏は説明する。容量固定のデータウェアハウスに対して使用料を課金するのが一般的だ。「VMを利用した場合、お客様で起動と停止を行う必要があります。また、スケーリングの単位が粗いため、常にある程度はプロビジョニングの過不足が発生します」
一方、サーバーレスアーキテクチャを採用しているBigQueryでは、必要なだけの容量をプロビジョニングすることで、使っていない容量に対して支払いが発生するのを避けることができる。「クエリが最適な形で実行されるように、常にフィードをシャッフルしています。これはVMベースのサービスでは提供されていなかったことで、リソースの単位は粒度を細かくしています」
また、BigQuery Editionsの顧客向けに、ストレージ料金をデータ圧縮後の容量で課金するモデルが導入された。保存されている構造化・非構造化データの量に応じて課金、コスト削減が可能になっている。「基本的には、当社独自の多段圧縮によって高度に圧縮されたデータへのアクセスをご提供するもので、物理的に保存されているデータに対してのみお支払いいただきます」
たとえば、米ExabeamはBigQueryの圧縮モデルを利用することでデータ圧縮率を12分の1にした。データ量そのものは増やしつつも費用を削減できているという。
新しいモデルは「データスパイクが発生しがち」であるとか「予備的な」データワークロードを最適化したいと考える顧客をターゲットとしている一方で、安定したワークロードにも大きな影響がある。「非常に面白いのが、当社がオートスケールモードや新しい容量スケジューリングの仕方をマスターしたところ、安定したワークロードでも最大40%の効率向上が見られたことです」。Kazmaier氏は説明している。
Google Cloud Pushes BigQuery Affordability, Advantages Over VMs
Emma Chervek is a reporter at SDxCentral covering data center technologies and business cases, environmental sustainability, and cloud-native ecosystems. Emma lives in Denver with her dog Koby, and they go on the best walks in the world together. Emma can be reached at echervek@sdxcentral.com or @emmachervek on Twitter.
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