Google CloudとLinux Foundation、5G自動化プロジェクト「Nephio」を立ち上げ
Linux Foundationが通信分野にオープンソースプロェクトを広める取り組みを続けている。このほどKubernetes ベースのプロジェクト「Nephio」を米Google Cloudと共同で立ち上げた。
Nephioプロジェクトの目標は、Kubernetesベースのクラウドネイティブなインテント自動化機能および自動化テンプレートを提供し、通信事業者がマルチベンダーのクラウドインフラやネットワーク機能を大規模なエッジ全体に容易に展開・管理できるようにすることだ。Nephioは通信事業者が直接、あるいは「Google Config Connector」「AWS Controllers for Kubernetes」「Azure Service Operator」などのハイパースケーラーが提供するプラットフォームで管理するKubernetes基盤の上に搭載される。
要するにKubernetesが持つクラウドネイティブなオーケストレーション技術を利用して、通信事業者が5Gやエッジで新しいサービスを展開・管理できるようにするものだ。これにより、ハイパースケーラーで使われるDevOpsプロセスに似た形で本番環境への迅速なネットワーク機能のオンボーディングが可能になる。
「真のクラウドネイティブとは、ネットワークの機能やサービスを記述するところから、基盤となるあらゆるネットワーキングコンポーネントを含めたインフラに至るまで、実際のところKubernetesですべて自動化できるという事実のことだと私たちは考えています」。12日に開催された「Open Networking & Edge Executive Forum」の基調講演で、Google Cloudのテレコム製品管理担当シニアディレクター、Gabriele Di Piazza氏が語った。
同プロジェクトはエンドツーエンドのサービスオーケストレーション、クラウドインフラ、ネットワーク機能を提供しないという点でも先進的だ。
同プロジェクトが越えようとしている最大の課題は、通信事業者が5Gネットワークを展開する際に検討対象となるような「キャリアグレードの」選択肢となることにある。
これはかねてからの懸念点だ。通信事業者が競い合っている5Gの分野では政府による規制や公共の安全に関する要件が非常に厳しく、従来のクラウドベースの通信事業者に対するよりもさらに厳しいものも多くなっている。
Nephioプロジェクトは立ち上げに際して10社以上の支援企業による後援を受けている。インドのAirtel、Bell Canada、仏Orange、楽天モバイルのような通信事業者や、Arm、米Casa-systems、米Vapor IO、エリクソン、米F5、インテル、VMware、ジュニパー、ノキアといったベンダーが名を連ねている。
Linux Foundation、Nephioで引き続き5Gを推進
Linux Foundationは何年も前から通信事業者による5Gの分野をターゲットにしている。
例えばLF Networking (LFN) グループは、2019年後半に開催された「KubeCon + CloudNativeCon North America」で、Kubernetesを利用したエンドツーエンドの5Gクラウドネイティブネットワークのライブデモを披露した。
Linux Foundationには他にも「Open Network Automation Platform」「Magma Core Foundation」「XGVela」「LF Edge Akraino」「O-RAN Software Community」など、5Gや通信に特化したプロジェクトが所属している。
Dan Meyer is Executive Editor at SDxCentral, with a focus on containers, lifecycle service orchestration, cloud automation, and DevOps. Dan has been covering the telecommunications space for more than 20 years. Prior to SDxCentral, Dan was Editor-In-Chief at RCR Wireless News. You can contact Dan directly at: dmeyer@sdxcentral.com, on Twitter at: @meyer_dan, or on LinkedIn at: dmeyertime.
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