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文:Tobias Mann

オープンな共同研究がイノベーションをもたらす=インテルCEO

オープンな共同研究がイノベーションをもたらす=インテルCEO

インテルCEOのPat Gelsinger氏は26日、LinkedInへの投稿で、テクノロジーのオープンなエコシステム構築に注力していくと改めて述べた。

「イノベーションというものは、人々が互いにつながり、コミュニケーションをとり、新たな刺激に共に反応できるような、オープンで民主的な環境で育まれるものです」。氏は述べている。「世界がさまざまな課題に直面していることで、これまで以上にイノベーションが求められています。透明性が求められています。これを解決するにはオープンであることです」

Gelsinger氏によると、パーソナルコンピューティング、インターネット、社会をつなぐ各種のネットワークなど、今日私たちが当たり前だと思っている技術の多くは、オープンな、多くは競合間での協力がなければ実現不可能だったという。

「今日の技術者は先人たちの肩の上に立っています」と氏。

氏はパンデミックの初期に高性能コンピューティングのコミュニティがCOVID-19の分子レベル・原子レベルでのマッピングに取り組んだことに触れ、オープンな共同研究には(慎重に行えば)大きな可能性があるとした。

 

インテル、オープンイノベーションをあくまで推進

インテルはオープンスタンダードについてはよく知っている。少し例を挙げるだけでも、USB、WiFi、Bluetooth、最近ではCXL(Compute Express Link)など、あらゆる領域で一役買ってきた。

Gelsinger氏もこの伝統を続けていく意向だ。氏は同社の持つ「オープンプラットフォームにおける大きな遺産」がイノベーションを促進する上で鍵となると述べ、これをさらに強化していくと約束した。

また、oneAPIのようなオープンソフトウェアスタックにも資金を投じる。開発者、学術機関、広範なエコシステムの間で協力関係を強化し、共同研究を促進し、ニューロモーフィックや量子コンピューティングなどの分野で研究を進めていくという。インテルがこのミッションを追求するにあたり、Gelsinger氏は「コミュニティ活動への取り組みと支援においては、多様性と人々の相違を受け入れ、インクルーシブな方法を取ることを約束します。それが私たちをより良いものにしていくからです」と述べた。

「私たちはオープンなエコシステムで味わう経験を、興味深くて無理が無く、安全でより良いものにしなければなりません」。氏は付け加えた。

この取り組みは1997年にGelsinger氏がIDF(Intel Developer Forum)で始めたもので、氏は10月下旬の「Intel Innovation」イベントにて再び達成を目指したいと述べた。オープンスタンダードはGelsinger氏が明日の基調講演で取り上げる予定のトピックのうちの1つだ(訳中:原文記事公開は10月26日)。

米調査会社Forrester Researchでインフラ・運用担当VP兼リサーチディレクターを務めるGlenn O’Donnell氏によると、オープンなイニシアチブは世界を変える可能性を秘めているという。

「Gelsinger氏がオープン開発のエコシステムを活性化する取り組みを強化していることに賛同します」と氏。インテルはx86アーキテクチャをしっかりと掌握している一方で、「インテルファミリーにはx86だけを扱うよりもずっと大切なことがあり、オープンプラットフォームを中心とした構築を進めるという計画のためにはもっと大きな意味のあることがあるのです」と氏は説明した。

オープンソースソフトウェアコミュニティの取り組みとは異なるものの、その精神は同じであるとO’Donnell氏は付け加えた。

https://www.sdxcentral.com/articles/news/intel-ceo-open-collaboration-will-drive-innovation/2021/10/

Tobias Mann
Tobias Mann Editor

Tobias Mann is an editor at SDxCentral covering the SD-WAN, SASE, and semiconductor industries. He can be reached at tmann@sdxcentral.com

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