エリクソンとドイツテレコム、太陽光・風力で5G基地局を試験運用
エリクソンとドイツテレコムが5Gエネルギー管理システムの試験運用に成功したと発表した。同システムは太陽光・風力エネルギーを利用、携帯電話基地局での電力使用を受給に応じて最適化する。試験の結果、風の強い日には基地局で使いきれない程の再生可能エネルギーを発電できることがわかったという。
両社の提携の目的は、エネルギー効率向上・エネルギーコスト削減のためのソリューションを確立し、効果を証明することだ。手法としてはエネルギー消費とエネルギー制御を最適化し、再生可能エネルギー源を利用して炭素集約度の高い化石燃料によるエネルギーの代わりとする。
試験運用中の無線基地局はドイツのミュンヘンの北、バイエルン州ディッテンハイムにあり、1年前にプロジェクトが開始して以来、一部太陽エネルギーを利用して稼働しているという。ドイツテレコムの広報担当者、Philipp Kornstadt(フィリップ・コルンシュテット)氏が自社ブログで説明している。
基地局には現在、12平方mの太陽光発電モジュールと、バックアップ用の再生可能エネルギー源として5 kWの発電が可能な風力タービンが設置されている。
プロジェクトの次のフェーズでは新機能の開発も行い、発電したエネルギーの効率的な利用や余剰エネルギーの貯蔵に取り組む。短期計画としては、現在「緊急時用」の予備として基地局に残っているディーゼル発電機を燃料電池などの新しいエネルギー源に交換する予定だという。
「携帯電話基地局の運用を持続可能なものにしていくためには、クリーンで効率的、かつ信頼性の高い電力源と電力使用量を確実に統合管理していくことが重要です」。ドイツテレコムの財務担当SVP、Leif Heitzer(レイフ・ハイツァー)氏はステートメントで述べている。
共同エネルギー管理
Kornstadt氏によれば、エネルギー管理システム「Ericsson Power System」で太陽光発電と風力発電を統合管理しているため、基地局はスタンドアロンでの運用が可能だという。従来の電力網へのケーブル接続に頼る必要がないということだ。
ただし、最適な気象条件であればという条件が付く。少なくとも太陽光か風力が利用可能でなくてはならないという。「気象条件が再生可能エネルギーの利用を支えてくれる限りは、本ソリューションは基地局の電力供給に大きく貢献することができます」
太陽光・風力発電およびこれに伴うバッテリー(停電時は蓄電池となる)はRANを管理するのと同じシステムで共同管理されている。また、電圧変換と最大電力点追従制御(MPPT)も同じシステムで行う。
単一の管理システムにすることで、将来的に既存の基地局への統合が可能になると両社は見込んでいる。
https://www.sdxcentral.com/articles/news/ericsson-dt-pilot-5g-solar-wind-energy-site/2022/05/
Emma Chervek is a reporter at SDxCentral covering environmental sustainability and cloud-native ecosystems. Emma lives in Denver with her dog Koby, and they go on the best walks in the world together. Emma can be reached at echervek@sdxcentral.com or @emmachervek on Twitter.
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