OPEN-RAN
文:Matt Kapko

米ジュニパー、オープンRAN RICをインテル「FlexRAN」に統合

米ジュニパー、オープンRAN RICをインテル「FlexRAN」に統合

米ジュニパーネットワークスは1日、オープンRAN開発向けに自社のRIC(RAN Intelligent Controller)技術をインテルの「FlexRAN」プラットフォームと統合する計画を発表した。

オープンRANは機を捉えた取り組みだとの見方を同社はますます強めており、今回のRIC統合について、現在はラボでの検証とTier 1通信事業者数社との共同試験を行っているとしている。ジュニパー社のRICはO-RANアライアンスの方針に沿ってオープンインターフェースとオープンAPIに準拠しているが、追加した特別機能はプロプライエタリなものだ。

「RICはオープンRANの頭脳のようなもので、本質的にはRANのOSであるとも言われています」。ジュニパーネットワークスの戦略的技術マーケティング責任者、Jai Thattil氏は話す。

オープンRANでは、無線ユニット(RU)、分散ユニット(DU)、中央ユニット(CU)などのさまざまなコンポーネントがオープンにされるが、なかでもRICは中央に位置し、より広いネットワークへのリンクのような役割を果たす、と氏は説明する。「RICは、通信事業者が5Gサービスを収益化するうえで重要な要素になると考えています」

ジュニパーネットワークスは今年、トルコテレコムグループの子会社であるNetsia社とライセンス契約を結び、RAN分野に参入した。RICのソースコードと特許に対する独占権をNetsia社に提供している。

「当社はRANベンダーではありませんが、当社のRICが顧客やさまざまなベンダーの製品と連携して機能すること、通信事業者の戦略と合致することを示すため、エコシステムを構築していく必要があります」とThattil氏。インテルが最初の1社だが、取り組みを進めるなかで多数のベンダーと協力していると補足した。

ジュニパー社はRIC技術を事前統合・検証することで他社との差別化を図りたい考えだ。通信事業者が他のサービスと組み合わせたより包括的なサービスの一部としてRICを採用できるようにする。ジュニパー社は、5Gトランスポート、ネットワークコア、サービス管理、オーケストレーションといった分野の経験があるため、「他の多くのベンダーと比べてユニークな立場にあります」とThattil氏は言う。

商用化の時期はO-RANアライアンスで進行中のRICのインターフェースやAPIに関する開発の状況などによって決まるが、現在ジュニパー社は複数の通信事業者と試験やPoCを進めており、正しい方向に進んでいる手応えを得ているという。

https://www.sdxcentral.com/articles/news/juniper-nudges-open-ran-ric-into-intel-flexran/2021/09/

Matt Kapko
Matt Kapko Senior Editor

Matt Kapko, senior editor at SDxCentral, covers 5G network operators, radio access network suppliers, telco software vendors, and the cloud. He has been writing about technology since before the dawn of the iPhone, and covering media well before it was social. Matt can be reached at mkapko@sdxcentral.com or @mattkapko.

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